第10回「卒業後の自分を考える連続自主講座」『地域医療が面白い-ボクがこの道を選んだ理由-』を開催しました。

学生の皆さんが、医師や看護師としての自分の将来像を探すことを応援する「卒業後の自分を考える」連続自主講座を、1128日(火)滋賀医科大学小教室において開催しました。

 今回の講師には、滋賀県で地域医療に携わる、切手俊弘先生(彦根市立病院)と中村琢弥先生(弓削メディカルクリニック)をお迎えし、学生時代から現在までの歩み、仕事のやりがいなどをお話しいただきました。

17名の参加者からは、「視野が広がったと感じる」「有意義な時間になった」などの声がありました。また、多くの質問があり、関心の高さがうかがえました。

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  「 切手(きって) (とし)(ひろ) 先生(彦根市立病院 診療局主任部長(在宅医療担当)) 」   

私は鹿児島県の出身で、医療ドラマやマンガの影響で医師を目指しました。大分大学医学部を卒業し、母校の消化器外科に入局。総合病院で3年間勤務、内視鏡検査を中心に学びました。その後九州のいくつかの病院で研鑽を積んでいる時期に、高齢者や(じょく)(そう)(床ずれ)を診ることが多くあり、外科医として何ができるか考えはじめました。高齢者ケアに、創傷治癒((じょく)(そう)、胃ろう、ストーマ)の必要性を感じ、研究したいと思いました。大分ストーマ創傷ケア勉強会を立ち上げ、毎月開催しました。これは現在も続いており、今でも年1回は出席しています。

10年勤めた母校の医局を辞め、岡山の診療所で働くことになりました。ここでは外来(内科)・検査(内視鏡)・透析・訪問診療をしました。外科から内科に転身し、訪問診療を学びました。在宅の(じょく)(そう)(床ずれ)について考え、日本(じょく)(そう)学会在宅ケア推進協会の活動をしました。

その後ご縁があり、滋賀県の彦根市立病院で、再度外科医として働くことになりました(外来・手術・救急対応)。院長から在宅医療の提案をうけ、在宅医療支援室を新設。現在は医師として行政にも携わっています。医療・介護連携フォーラムや多職種の研究会、(じょく)(そう)学会の開催など、興味はつきません。滋賀は地域で活性化しようとする、素晴らしい場所だと感じています。

最後に学生さんへ。どの道へ行っても、いろいろなことができます。今、これをやろうと決めることは素晴らしい。ですが途中で方向が変わっていくことも人生。人とのご縁を大事にしてください。

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「 中村(なかむら) 琢弥(たくや) 先生(弓削メディカルクリニック 滋賀家庭医療学センター 教育部門担当指導医・診療部門長) 」

滋賀医大医学科27期生で、卒業後10年がたちました。診療所のお医者さんに憧れていましたが、卒業後スムーズに診療所医師になるためのキャリアパスはありませんでした。

尊敬する先生からファミリーメディスン(家庭医療)の領域が自分の理想の医師像に近いことを聞き、家庭医療学に触れられる京都民医連中央病院を初期研修に選びました。後期研修は京都家庭医療学センターでトレーニングを積み、家庭医療専門医を取得しました。その後、北海道家庭医療学センターに所属し、2年間更別村国民健康保険診療所の副所長として勤務。指導医の資格を取得しました。

現在は、滋賀に戻り竜王町にある弓削メディカルクリニックで勤務しています。家庭医・総合診療医として臨床と、教育、経営マネージメントを三等分したような形で仕事をしています。在宅関係の執筆活動もしています。

働きながらさらに勉強したいと思い、今年の春Johns Hopkins University公衆衛生大学院修士課程に入学しました。年に1週間のスクーリング以外完全オンラインで学習中です。課題も多く大変ですが、充実した自己成長の日々です。

2人の子どもの父親として、家族との時間も大切にしてきました。ワークライフバランスは取れている方だと思います。家族との時間が豊富なことがこの業界にきて良かったことの1つだと思っています。

苦しいこともありましたが、頑張ってやってきたことが身について、今自信になっています。これからも滋賀や関西で、地域医療の発展に貢献したいと考えています。

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参加学生から多くの質問がありました。いくつかご紹介します。

Q 地域医療・総合診療に興味のある場合、最初は総合診療に進むべきか?他の科に進むべきか? 

A どちらが先でもいいと思う。先のことは考えすぎず、興味のあることをすることが将来につながるかもしれません。(切手先生)

 

Q 簡単に職場を変われるものか?

A 医局に所属してないので、今までの経歴はすべて自分で決めてきたが、珍しいことなのかもしれません。(中村先生)

自分の生き方、環境を変えるのは大変なことだが、自分次第で道は開けると思う。(切手先生)

 

Q 訪問診療 公立病院と診療所の違いを教えてください。

A 診療所は入院施設がないので、病院へいかに円滑に患者さんにとってよい療養環境に引き継げるかが大事。(中村先生)

A  公立病院が訪問診療をする最大の目的は、地域のかかりつけ医へのヘルプだと思う。診療所の先生との連携がミッション。彦根市立病院では、開業医の先生がもっと訪問診療できるように、後方支援できる道を作ろうとしている。(切手先生)

 

Q 地域の診療所に勤務しながら、中村先生がJohns Hopkins University公衆衛生大学院へすすまれたのはなぜ?

A 3つの理由からです。

1 地域を広く見る視点を、確かな形で身につけることが、地域の方の健康にダイレクトに反映されると感じ、さらに公衆衛生を勉強することが大切だと思った。

2 家庭医療をしている医師は日本の中でまだ少ない。やっていることを学問として発信していくことが大切で、きっちり発信できる能力が必要と思った。

3 興味があることを勉強するのはとても楽しい。チャンスがあれば絶対やりたいと思っていた。準備に3年かけた。

 

Q 学生時代に経験した方がよいことは?

A 私は家庭教師以外のアルバイトをした。スキーバスの添乗員を2年位。苦情処理で頭を下げたり、今思うととても役に立った。

浪人留年などをして、友達が増えた。逆境を生かす、こういう考え方も大事かも。

阪神淡路大震災での布団干しのボランティアをした。こういう経験もよかったと思う。(切手先生) 

A 学生最大の強みは時間。いろんなチャレンジができる。社会勉強、語学、IT、、、どんなことでも一生懸命した経験は絶対役に立つ。(中村先生)

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