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2月4日(金)ZOOM配信にて「地域里親学生支援事業」の一環である「学外研修会・意見交換会」を滋賀医療人育成協力機構との共催で開催しました。
今回の研修会では、本事業の取組を振り返り、経験豊富な里親の先生方(松本道明先生、松井善典先生、木築野百合先生)をパネリスト、本事業の立ち上げに携われた垰田先生をアドバイザーにお迎えし、ディスカッションを行っていただきました。
先生方からは本制度の良さとして、今の若者との接点があることで今どきの学生の姿が見えてる、入学時から本制度が開始でき医師・看護師などの先生方と接点が持てる、学生とのふれあいにより自己のリフレッシュにもつながっている、などの意見がありました。
また、メールの反応が遅い、連絡がメールなので、過去のメール文を探したりするのが大変なので、今後はLineなど、他のツールに変更した方がよいのではといった改善点に関する意見があり、今後の連絡方法にも工夫が必要であることがわかりました。
今後の課題として、登録時から卒業まで同じ里親の先生ではなく、学年が進むにつれて、進路や興味が変わるので、再マッチングをしてみては?とのご意見もありました。
里子からも「医者と気軽に接したいと思い登録をしたが、今の里親の先生から返信がなく、どうしてよいか分からなかったが、先生方の思いを知り、自分から、もっと気軽にメールをしてみようと思った」との意見がありました。
新型コロナウイルス感染症拡大の状況を受け、今年度もZOOM配信による研修会となりましたが、当日は23名の里親の先生方、プチ里親の方々に参加いただきました。また里子も交え、意見交換が行われました。
今後の里親制度の在り方など、先生方の意見を踏まえ、より良いものにしていきたいと思っております。
お忙しい中、ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。
※滋賀医科大学地域里親学生支援事業として、里親(県内で活躍されている医療従事者)・プチ里親(地域の皆様)・里子(この制度の登録学生)が交流し、医療人としての心構え、地域医療の現状などを伝える場として毎年1回開催しています。
令和3年12月12日(日)「第6回びわ湖家庭医療フォーラム」「第18回卒業後の自分を考える連続自主講座」が、日本プライマリ・ケア連合学会滋賀県支部との共催で、オンライン配信により行われました。当日は、医学生、初期研修医、指導医等38名の参加者がありました。
メイン講演では、河北ファミリークリニック南阿佐谷 山下洋充先生と大津ファミリークリニック 院長 中山明子先生から、総合診療医が遭遇する多様な症例への対応について、質疑応答を交えてお話しいただきました。
後半の後期研修医企画では、専攻医による事例紹介、パネルディスカッションやプログラム紹介が行われました。
参加者からは「家庭医の守備範囲の広さを感じた」「診療所でできる範囲の広さを知れた」等の声が寄せられ、大変ご好評いただきました。家庭医療・総合診療の魅力を知ってもらう機会となりました。
令和3年7月4日(日)ZOOM配信にて「第5回びわ湖家庭医療フォーラム」「卒業後の自分を考える連続自主講座」を日本プライマリ・ケア連合学会滋賀県支部との共催で開催しました。医師、薬剤師、医学生、合計25名の参加がありました。
大阪医科薬科大学地域総合医療科学寄付講座 特任教授 鈴木富雄先生から『いま注目の総合診療医の役割、めざすきっかけや総合診療医の魅力』についてご講演いただきました。
その後、滋賀県内2機関の後期研修プログラムの紹介があり、プログラム担当指導医・専攻医と参加者で質疑応答が行われ、和やかな雰囲気の中、活発な意見交換が行われました。
参加学生からは「鈴木先生から総合診療医の役割について詳しく聞くことができ、将来像が想像しやすくなりました。」「低学年のうちから、臨床現場の様子などを知る機会が持てることは、とても良い刺激になりました。」といった感想が寄せられ、有意義な時間となりました。
本活動も、皆様のおかげをもちまして4月からいよいよ14年目を迎えることができました。
現在、約80名の学生に対し、約70名の方々に「里親」としてご協力いただき、交流会出席やメール交換等で交流をしていただいております。
今年度も新入生に参加を勧めておりますが、現在「里親」の登録人数では厳しい状況ですので、是非本プログラムにご協力賜わりたく、「里親」登録をよろしくお願いいたします。
事業活動等は、ホームページをご覧下さい。登録はホームページ(https://satooya.shiga-med.ac.jp/contact/bosyu.html)から行えます。
また以下のURLより申込み用紙をダウンロードし、郵送にて送付いただいても結構です。
同プログラムの趣旨をご理解いただき、卒後滋賀県内で働くことに興味を持っている学生を一人でも多く支援していただきますよう、ご協力のほど何卒よろしくお願いいたします。
2月22日(月)19時00分から、ZOOM配信にて「WebClassを用いたeポートフォリオの使い方」について、本学マルチメディアセンターの 重歳 憲治 助教に研修を行っていただきました。本研修では実践を交え、詳しく説明していただきました。
新型コロナウイルス感染症拡大の状況を受け、初の試みであるZOOM配信による研修会となりましたが、当日は、約35名の参加者があり、eポートフォリオのメリットやレポートの管理方法などについても質問がありました。
また、普段あまりWebClassを利用されていない教員もいることから、今後WebClassを有効活用できるように、質問などがあれば情報課情報統括係(admin@belle.shiga-med.ac.jp)まで問い合わせをしていただきたいとお話しがありました。
2月18日(木)ZOOM配信にて「地域里親学生支援」の事業の一環である「FD研修会・意見交換会」開催しました。
今回の研修会では、滋賀医科大学医学・看護学教育センター 向所教授から「滋賀医大が目指す地域医療教育」と題して、偉人の格言等を交えながら、医師や看護師の求められる資質に始まり、里親学生支援室の活動や大学の支援体制等について講演いただきました。
新型コロナウイルス感染症拡大の状況を受け、初の試みであるZOOM配信による研修会となりましたが、里親の先生方、プチ里親、後援会役員、しゃくなげ会役員の方々に参加していただきました。また里子も交え、意見交換が行われました。
お忙しい中、ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。
※滋賀医科大学地域里親学生支援事業として、里親(県内で活躍されている医療従事者)・プチ里親(地域の皆様)・里子(この制度の登録学生)が交流し、医療人としての心構え、地域医療の現状などを伝える場として毎年1回開催しています。
医学科生各位
里親学生支援室では、滋賀医療人育成協力機構及び日本プライマリ・ケア連合学会滋賀県支部と共催で、「びわ湖家庭医療フォーラム」を、下記のとおり開催します。
将来の進路を考える一助となるよう、ぜひご参加ください。
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滋賀医大の学生のみなさま
皆さんこんにちは。
日本プライマリ・ケア連合学会滋賀県支部の大竹要生と申します。
今回は、医学生、初期研修医の皆さんを対象にしたイベントの紹介です。
来たる2020年7月4日(土)に、第3回びわこ家庭医療フォーラムをオンライン配
信にて開催致します。
例年、滋賀医大を会場に行っているオープンイベントです。
「総合診療医という選択の魅力とキャリアとは」というテーマで、
滋賀医大ご出身で現在大阪医大にお勤めの三澤美和先生に登壇いただき、
ワークライフバランスの現実と葛藤、ロールモデルとの出会い、
キャリアの多様性についてお話ししていただきます。
また、滋賀県内6機関の後期研修プログラムの簡単な概要紹介や
専攻医による座談会を予定する、盛りだくさんなフォーラムとなっております。
奮ってご参加ください!
開催日時 2020年2年7月4日(土)15:00~17:00
開催方法 オンライン開催(ご都合のよい場所から、ご参加ください)
参加対象
・滋賀ゆかりの医学生
・全国の医学生
・初期研修医(滋賀・全国)
・興味のある人はどなたでも
お申し込み方法
お申し込みフォーム:
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdNu0rJ7Dgff1j2uF1q9lHNPgjc_v1eLJQOT9j9fWw3m-i-yA/viewform
お申し込み期限:2020年6月28日金曜日 締切
企画紹介ページ(下記リンクをまずはご確認ください!)
https://med.antaa.jp/?p=9311&preview=1&_ppp=0793094c85
皆様のご参加を心からお待ちしています。
日本プライマリ・ケア連合学会滋賀県支部
支部長 雨森 正記
大竹 要生
(事務局 清水義平)
10月26日(土)~27日(日)に滋賀医科大学の学園祭(第45回若鮎祭)が開催され、里親学生支援室も、昨年と同様に福利棟の一角で、認定NPO法人滋賀医療人育成協力機構との合同ブースを設けました。
ブースでは、宿泊研修や卒業後の自分を考える連続自主講座を中心とした活動ポスターの展示を行いました。また、機構広報誌「めでる」等の発行物を配布し、里親学生支援事業の取り組みを広く知っていただけるようPRに努めました。
今年度より展示会場(福利棟1階)では、ステージが設置され、アカペラサークルなど音楽を聴きながら、展示を楽しめるようになり、たくさんの方にご来場いただきました。
両日とも気持ちの良い秋晴れの中開催することができ、ブースにお立ち寄りいただいた皆さま、ありがとうございました。
7月6日(土)滋賀医科大学構内において、日本プライマリ・ケア連合学会滋賀県支部と共催で開催されました。
当日は滋賀県内の指導医の先生を始め、専攻医や初期研修医の先生、医学生の皆様などを含めると、合計36名の参加がありました。
総合診療・家庭医療に関心がある皆様による研修交流の絶好の機会となり、充実した一時を過ごしていただきました。
※実施内容はこちら⇒実施報告.pdf
8月19日(月)・20日(火)に、東近江市・日野町方面を訪問させていただいた夏の宿泊研修には、学生16名(滋賀医科大学医学科第1~6学年6名、看護学科第1~2学年9名、旭川医科大学医学科第5学年1名)が参加しました。
【1日目】
・太郎坊・阿賀神社参拝
旧八日市市にある通称:太郎坊宮を訪問しました。太郎坊宮は標高350mの赤神山(太郎坊山)に建つ神社で、大昔から「神様の山」「天狗が住む山」「修験道修行の霊山」とされてきました。麓からは740段余りの階段が連なりますが、中型バスで中腹駐車場まで行き、本殿まで約260段の階段を登りきると蒲生野ののどかな田園風景が一面広がっていました。
また、本殿の前には東近江市指定天然記念物の「夫婦岩」があり、神様のお力によって押し開かれたと云われる大岩がそびえ立ち、この巨岩の間を通る時は心が引き締まり、神秘的な空間を感じることができました。
・近江日野商人ふるさと館(旧山中正吉邸)見学・昼食
日野町に残る商人の元本宅を訪れました。日野町役場の方の説明を受けながら、邸宅を見学しました。この邸宅は江戸時代末期に建てられたもので、土間の奥にはおくどさんが構えており、懐かしさを感じました。また、ステンドグラス・シャワー室完備の浴室や昔の電話機などがあり、この時代の商人の暮らしぶりを感じることができました。
また、昼食は地元のご婦人たちが地産地消・全て手作りにこだわった日野の伝統料理を、庭園に面した客間で、総漆の祝い膳でいただきました。休館日にもかかわらず、ご対応いただき、ありがとうございました。
・日野記念病院にて研修
午後からの最初の研修先として、日野記念病院を訪問しました。日野記念病院は日野町では唯一の病院で、医療法人社団昴会の湖東記念病院、能登川病院のそれぞれの病院が持つ特色を共有化し、誰もが安心して暮らせる地域づくりに医療を通して貢献されています。
研修に際し、仲院長から病院の概要や特色についてお話しいただいた後、本学医学科卒業生の安岡公美子先生よりご自身の聴覚障害のことも踏まえ自己紹介していただき、耳鼻咽喉科の専門医として地域医療に貢献されている喜びをお話いただきました。また、西山看護部長より看護業務についてお話しいただきました。その後、仲院長の案内で施設の見学をさせていただきました。
・東近江総合医療センターにて研修
「滋賀医科大学 地域医療教育研究拠点」として位置づけられている国立病院機構東近江総合医療センターを訪問しました。東近江総合医療センターは東近江圏域で地域に根ざした中核病院として信頼される病院を目指し、「良い医療、信頼される医療、高度な医療」を掲げ、地域医療に貢献されています。
研修に際し、目片副院長から病院の概要や特色についてお話しいただきました。
その後、3班に分かれて産科や結核病床を有する特徴的な病棟、最新設備を備えた内視鏡室、リハビリテーション科の機能訓練室等を順番に案内していただき、病院内の施設見学を行うとともに、本学卒業生の中島医師や武久看護師等による指導のもと、スキルズラボに設置されている診療系シミュレーター、看護系シミュレーターを用いた院内体験をさせていただきました。
最後に行われた質疑応答では、退院カンファレンスにも開業医や地域ケアの方と一緒に情報を共有している等、具体的に地域医療連携の様子を説明していただきました。
・交流会
夕方は、宿泊先のクレフィール湖東において交流会を開催しました。
交流会第1部では、小椋正清東近江市長からご挨拶いただきました。
続いて、永源寺診療所の花戸貴司所長より「三方よし研究会」についてご紹介をしていただき、三方よし研究会の小梶猛副会長、NPO法人加楽の楠神渉理事長より、それぞれご講演いただきました。
交流会2部では、訪問先の関係者の方々や行政の方々にご参加いただき学生と交流され、貴重な意見交換、懇談の場となりました。特に、今回訪問させていただいた東近江市、日野町において医療従事者としてご活躍中の諸先輩方から、立派な医療人となっていただきたいと参加した学生たちへエールをたくさん送っていただきました。また、東近江市からは、今秋収穫されたばかりの梨を学生たちに食べてほしいとお土産をいただきました。
【2日目】
・百済寺拝観
宿泊研修2日目は、宿泊先のクレフィール湖東を出発し、湖東三山の一つである百済寺を訪問しました。あいにくの雨でしたが、東近江市役所の方のガイドにより百済寺の歴史を感じることができました。
・あいとうふくしモールの見学
引き続き東近江市役所の方に案内していただき、研修2日目の最初の研修先として東近江市の愛東地域にあるあいとうふくしモールを見学しました。あいとうふくしモールには、高齢者や知的障がい者等の働く「ならではの働き応援拠点施設」、介護を必要とする方々とその家族の暮らしを応援する「地域での安心して暮らしていくための応援拠点施設」、食を支える「福祉支援型農家レストラン」の3つの施設が併設されていました。拡大福祉モールとして全国から多くの見学者が訪れているようで、当日はあいとうふくしモール運営委員会事務局の方から事業開始に至る経緯や運営方法等について説明いただきました。
・永源寺診療所にて研修
永源寺東部出張診療所を併設する道の駅奥永源寺渓流の里に立ち寄った後、日登美山荘で郷土料理をいただき、午後からは二つ目の研修施設である永源寺診療所を訪問しました。東部出張診療所と永源寺診療所を拠点として地域医療に尽力されている自治医科大学出身の花戸先生は、本事業の里親でもあり、全国から注目されている永源寺でのチーム医療について詳しく説明していただき、参加した学生たちから熱心に多くの質問がありました。
また、猛暑と悪天候により当日急に体調が悪くなってしまった学生を救急で診てくださり、速やかな対応に診療所ならではの温かさを感じることができました。花戸先生、外スタッフの皆様ありがとうございました。
・近江温泉病院にて研修
宿泊研修最後の研修先として、近江温泉病院を訪問しました。近江温泉病院は、里親学生支援事業としては初めて訪問させていただく病院で、療養病棟、回復期リハビリテーション病棟、認知症病棟を有し、主に急性期治療を終えた患者さんに対し近隣の病院と連携して地域医療に貢献されています。
始めに小山院長から病院の概要や特色についてご説明いただき、その後、赤松看護師長と板谷精神保健福祉士の案内により回復期リハビリテーション病棟と認知症疾患医療センターを見学させていただきました。
今回も、地域の方々をはじめ、たくさんの医療関係者の方々にご協力いただき、地域医療について学びの多い研修となりました。この場をお借りして、ご協力頂きました皆様方に厚く御礼申し上げます。
豊かな自然に恵まれ、地元の方々の暖かな人柄に触れながら、この素晴らしい東近江地域で地域医療に従事する学生が一人でも多く活躍してくれることを切に期待しています。
(この研修は、NPO滋賀医療人育成協力機構との共催で実施しました。)
6月10日(月)の昼休みに、里親登録学生13名(新登録学生7名を含む)と里親学生支援室員との懇談会を、CMC(クリエイティブモチベーションセンター)ホールで開催しました。
初めに室員や事務スタッフ、学生の自己紹介が行われ、その後、垰田室長から里親学生支援事業の概要や、今年度の事業計画について具体的な説明がありました。また、夏期休暇中に実施する東近江市(永源寺・日野町)方面での宿泊研修について、訪問先の紹介があり、学生へ「研修にはより多くの学生が参加して欲しいので地域医療に興味を持っている友人など、学内外問わず誘って参加して欲しい」との呼びかけがありました。
学生からは、「夏の宿泊研修の時期を9月にしてもらえると参加しやすい」「就職先の先輩方の話をきいてみたい」「里親の先生との交流について、メールを送っても返事がこないので、再度連絡するタイミングが難しい」などの意見がありました。また、里親登録学生の先輩から後輩へのアドバイスもあり、交流が図れました。
3月18日(月)・19日(火)に、高島市方面を訪問させていただいた春の宿泊研修には、学生9名(滋賀医科大学医学科第2~4学年3名、看護学科第1~3学年6名)が参加しました。
【1日目】
・白髭神社見学
高島方面へ向かう途中、白髭神社を訪問しました。琵琶湖に浮かぶ朱塗りの大鳥居が特徴で、世界遺産・厳島神社を彷彿とさせる光景から”近江の厳島”とも呼ばれています。創建は約1900年前で、近江最古の神社とされていて、全国にある白髭神社の総本社ともされています。
皆さん、国道161号線はよく通行するものの、あまり白髭神社に立ち寄ったことはなかったようで、改めて、その歴史を学ぶとともに、沖島を背景に琵琶湖に浮かぶ大鳥居の景観を写真に納めていました。
・特別養護老人ホーム清風荘にて研修
今回の宿泊研修の最初の研修先として、特別養護老人ホーム清風荘を訪問しました。清風荘では、
生活相談員の林様から施設の概要についてお話をいただきました。
清風荘は、社会福祉法人ゆたか会が開設した県下3番目の特別養護老人ホームとして、今津病院との協力体制のもと地域包括ケアネットワークの一端を担っています。
その後、二グループに分かれて、施設内の見学をさせていただきました。施設内は清潔できれいに整理されていて、利用者の方々が気持ちよく利用されているようでした。また、利用者自身の自宅で使用している家具が持込まれており、より自宅の環境に近い状態を実現するよう工夫されている他、利用者の方を移動しやすいように天井取り付けのリフトがあるなど、利用者だけでなく、スタッフにとっても優しい工夫が施されていました。
4階には、食事つきの高齢者マンション「ケアハウスじゅらく」が併設されており、利用者の生活状況に応じたサービスを提供しているとのことでした。
・今津病院にて研修
サンブリッジホテルで昼食をいただいた後、午後からの最初の研修先として、今津病院を訪問しました。今津病院は、里親学生支援事業としては初めて訪問させていただく病院で、湖西地域では唯一の回復期リハビリテーション病棟を開設するなど、高島市、大津市、長浜市から各疾患の手術後・発症後の患者さんに早期にリハビリテーションを実施し、住み慣れた自宅での療養に繋げることを目標とされています。
あいにく、瀬本院長先生はご不在でしたが、岸本理事長からご挨拶をいただき、仁賀事務長、上松看護部長、前川リハビリテーション室長から、今津病院の概要についてお話をいただきました。
その後、仁賀事務長や上松看護部長の案内で施設の見学をさせていただき、会議室に戻った後に、本学出身の岩城 秀出洙先生から透析センターの概要や高島市での暮らしについて説明がありました。加えて、本学看護学科卒業生の看護師 吉永さんもお見えいただき、今津病院の看護業務についてお話しいただきました。
・マキノ病院にて研修
国道161号線を北上し、三つ目の研修先であるマキノ病院を訪問しました。
高島市の最北部に位置するマキノ町は、町名がカタカナで表記されることから、北海道のニセコ町と姉妹都市協定を結んでさかんに交流が行われています。
マキノ病院も里親学生支援事業としては初めて訪問させていただく病院で、湖西における最北の病院として、高島市北部の急性期救急医療を守るとともに、高島市民病院や今津病院との連携により、高島市の医療と地域包括ケアシステムに貢献されています。
研修に際し、森田病院長から病院の概要や特色についてお話をいただいた後、院内を詳しく見学させていただきました。最後に、4月から本学出身の西村彰一先生を新病院長に迎えることになったとの紹介があり、外科の専門医として地域医療に一層の貢献が期待されると喜んでおられました。
・メタセコイア並木の見学
マキノ病院を辞して、平成6年、読売新聞社の「新・日本街路樹百景」に選定されたメタセコイア並木を見学しました。
まっすぐ伸びた県道小荒路牧野沢線の両側には、延長約2.4kmにわたりメタセコイアが約500本植えられ、その景観はとても雄大なものでした。季節的にはあいにくの時期でしたが、初めて訪れた学生もいてその並木の長さに感激していました。
・交流会
夕方は、宿泊先の今津サンブリッジホテルにおいて交流会を開催しました。
交流会第1部では、高島市健康福祉部健康推進課 青谷 光恵 課長から挨拶があり、健康支援課の水浦 久美 主監と、地域包括支援課の古谷 靖子 主監から、「湖西地域の医療福祉の現状と課題」と題し、高島市民病院 岡田 裕子 看護師長から「ひとりひとりの多様な課題に対応した切れ目のない組織的な支援の必要性」と題してご講演いただきました。
交流会第2部では、訪問先の関係者の方々や地域の方、里親の方々もご参加いただきました。特に、自治医科大学出身で、現在高島市民病院で初期研修を行っておられ、これまで数多く里親学生支援事業に参加していただいた八坂先生も参加していただき、大いに盛り上がりました。
訪問先の先生方からは、「高島市は自然に恵まれた風光明媚な土地であり、気持ちのやさしい住民の方も多く、是非卒業後は湖西地域の医療活動に貢献していただきたい!」といった期待の声も寄せられ、和やかな意見交換、懇談の場となりました。
【2日目】
・琵琶湖周航の歌資料館を見学
宿泊研修2日目は、宿泊先の今津サンブリッジホテルを出発し、「われ~は湖の~子~♪」で知られる「琵琶湖周航の歌」の発祥の地である今津町の「琵琶湖周航の歌資料館」を見学しました。
琵琶湖周航の歌は、加藤登紀子さんが歌われて国民的に親しまれていますが、資料館の方の説明を受けて歌の由来について知ることができました。
・藤樹書院跡の見学
続いてバスは安曇川町まで南下し、人々をひとしく愛した近江聖人 中江藤樹が庶民のために開いた日本最初の私塾「藤樹書院」を訪問し、江戸の儒学者 中江藤樹の生涯や教えについての説明を伺いました。
・特別養護老人ホームふじの里にて研修
研修2日目の最初の研修先として、特別養護老人ホーム ふじの里を訪問しました。ふじの里は、平屋建ての広い敷地の中に、「ふじの里ショートステイ」、「ふじの里デイサービスセンター」、「ふじの里ケアプランセンター」、「ふじの里なごみの家」と利用者のニーズに合わせた施設が併設されており、それぞれ清潔できれいに保たれた施設の中で、利用者の皆さんはいきいきと生活されておられます。
訪問に際して、落川施設長から地域の現状や施設の概要についてのお話があり、引き続き施設内を見学させていただきました。見学後は、施設長から改めて入所者の状況や施設の特徴、工夫を凝らした介護活動、利用者が楽しく交流する様々なイベントの実施についてお話がありました。
また、看護師・介護士・生活相談員など現場で働く職員から、それぞれのお立場でのお話を聞くことができました。
こ皆さんの努力による質の高いサービスの提供は、平成30年度の介護サービス満足度調査でも高い評価を受けておられました。
・高島市民病院朽木診療所にて研修
道の駅藤樹の里あどがわで昼食をとった後、本日二つ目の研修場所である「朽木診療所」に向かいました。安曇川町から一つ山を越え安曇川沿いにバスを進めると、辺りが急に開けて旧朽木村に入り、その中心地に朽木診療所はありました。診療所は高島市内産のスギ・ヒノキをふんだんに利用した木の温もりを感じられる木造平屋建てで、その中で、自治医科大学出身の増田 翔吾 先生が待っていてくださいました。
朽木診療所は高島市民病院朽木診療所に改組され、増田先生から、外来診療、訪問診療、往診などの診療所での診療の状況や、地域の特徴について熱心に説明していただきました。
その後、施設内と診療所周辺を散策し、朽木地域の自然に触れるとともに、珍しい建築物などを見学しました。
・高島市民病院にて研修
今回の宿泊研修の最後の研修先として、湖西地域の中核病院である高島市民病院を訪問しました。
最初に小泉副院長から歓迎のご挨拶をいただき、続いて本学出身の上野 哲 内科部長から、湖西地域における高島市民病院の概要と役割についてお話をいただきました。さらに、病院事業管理者の髙山 博史 先生から、これからの医療に求められることや若い医師への期待について、熱くお話しいただきました。
その後、上野先生、小谷看護部長、本学出身の松岡先生のご案内で、機能的できれいに整理された外来や検査室、そして清潔な病棟などを見学させていただきました。
今回も、地域の方々をはじめ、たくさんの医療関係者の方々にご協力いただき、地域医療について学びの多い研修となりました。この場をお借りして、ご協力頂きました皆様方に厚く御礼申し上げます。
豊かな自然に恵まれ、地元の方々の暖かな人柄に触れながら、この素晴らしい湖西地域で地域医療に従事する学生が一人でも多く活躍してくれることを切に期待しています。
(この研修は、NPO滋賀医療人育成協力機構との共催で実施しました。)
里親学生支援室では、2019年2月10日(日)に『地域「里親」学生支援事業』の10年を振り返り、今後の滋賀県の医療の担い手である医師・看護師育成の取り組みを展望するために、本学及び認定NPO法人滋賀医療人育成協力機構が共催し、シンポジウムを開催しました。
学長の挨拶、垰田室長による事業報告の後、各方面からお招きしたシンポジストの方々に、短い時間ではありましたがそれぞれのお立場からテーマに沿った形で、現状の報告や今後の方向性などスライドを交えてご講演いただきました。
滋賀県健康医療福祉部 理事 角野 文彦 氏からは、行政の立場から滋賀県における安定した医師確保システム、働きたいと思える魅力ある病院づくり、女性医師の働きやすい環境づくりなどについてお話いただきました。
滋賀県医師会 理事 木築 野百合 氏からは、県内の医師の偏在の実情をご説明いただき、また女性医師の重要性や働き方改革、災害時の滋賀県独自の医療体制の必要性についてもお話いただきました。
滋賀県病院協会 監事 楠井 隆 氏からは、深刻な県内の医師・看護師の地域偏在の実情を、具体的に表やグラフを使ってご説明いただき、超高齢社会への対応や総合診療医の不足などについてお話いただきました。
滋賀県看護協会 会長 廣原 惠子 氏からは、看護師の実情と看護職が生涯を通して働き続けられるための環境作りの大切さなどについてお話しいただきました。
シンポジウム終了後には、懇親会を開催し、各医療関係者や行政・里親・プチ里親・里親登録学生などが交流し、今後の参考となるような貴重なご意見等をいただくなど、活発な意見交換の場となりました。
医療関係、行政、里親・プチ里親、各種団体の方など、約40名のご参加をいただき、大変有意義なシンポジウムとなりました。
お忙しい中ご参加いただきました皆さま、ありがとうございました。
10月27日(土)~28日(日)に滋賀医科大学の学園祭(第44回若鮎祭)が開催され、里親学生支援室も、昨年と同様に福利棟の一角で、認定NPO法人滋賀医療人育成協力機構との合同ブースを設けました。
ブースでは、宿泊研修や卒業後の自分を考える連続自主講座を中心とした活動ポスターの展示を行いました。また、機構広報誌「めでる」等の発行物を配布し、里親学生支援事業の取り組みを広く知っていただけるようPRに努めました。
里親の先生より事前に連絡をいただき、里子との交流の場にもなりました。
両日とも気持ちの良い秋晴れの中開催することができ、たくさんの方にご来場いただきました。
ブースにお立ち寄りいただいた皆さま、ありがとうございました。
「卒業後の自分を考える連続自主講座」を、8月31日(金)滋賀医科大学構内で開催しました。
今回は、滋賀医科大学を卒業し、臨床の現場で活躍されている看護師おふたりから話を伺いました。
榎浪綾花看護師(滋賀医科大学医学部附属病院看護部手術部、看護学科19期生)からは、学生時代から手術部勤務3年目の現在までの道のり、仕事のやりがいや苦労をお話いただきました。
吉田和寛看護師(滋賀医科大学医学部附属病院看護部 副看護師長、リサーチナース/特定看護師(ICU・救急・麻酔科)、看護学科7期生)からは、看護師になると決めた高校生から現在までのキャリアパス、今後の目標などを、プライベートなお話も交え分かりやすくお話いただきました。
7人の参加学生は、興味のある分野で働く先輩の経験談を熱心に聴いていました。活発な質疑応答の様子もみられ、将来の参考になったようでした。
8月20日(月)・21日(火)に、長浜市・湖北方面を訪問させていただいた夏の宿泊研修には、学生17名(滋賀医科大学医学科第2~5学年8名、看護学科第1~3学年7名、旭川医科大学医学科第4学年1名、滋賀県堅田看護専門学校看護学科第1学年1名)が参加しました。
【1日目】
・渡岸寺観音堂の見学
長浜市高月町の渡岸寺を訪問し、日本全国に7体ある国宝十一面観音の中でも最も美しいとされる観音さまを拝観しました。
・長浜市立湖北病院にて研修
滋賀県で一番北に位置する湖北病院を訪問しました。湖北病院は長浜地域の地域医療の第一線の医療機関で、東野克巳副院長から歓迎のご挨拶をいただき、続いて本学出身の辻本医師から、湖北病院の特徴や医療過疎地区における冬季の積雪の多さなど、熱心にご説明いただきました。
また、地域包括支援センターの宮本社会福祉士から、湖北地域における高齢者の支援状況、介護ニーズの増加に伴う病院や職種を超えた連携の必要性などについてご説明いただきました。
その後、副院長のご案内で、滋賀県最北の診療所である「中河内診療所」を訪問しました。そこはほぼ福井県との県境に位置し、冬季は豪雪に見舞われますが、湖北病院の管理により定期的に診療が行われています。
・長浜町歩き
長浜名物の「鯖そうめん」を堪能し、ボランティアガイドさんの案内で長浜市内を見学しました。曳山博物館、黒壁、大通寺などを見学しましたが、あまりの暑さに、見学終了とともに近くのお店でアイスクリームを頬張っていました。
第1部では、藤井勇治長浜市長から、長浜地域の医療行政の状況についてご挨拶いただき、最後に市長から、是非風光明美な湖北長浜で医師・看護師として活躍していただきたいとのお話がありました。
続いて浅井東診療所の松井善典所長から「診療所からみた湖北地域の医療福祉~ケアの協調性をテーマに~」、長浜市健康福祉部健康推進課の横田留里課長から「湖北地域の医療福祉の現状と課題」をご講演いただきました。
交流会2部では、訪問先の関係者の方々や行政の方々にご参加いただき学生と交流され、貴重な意見交換、懇談の場となりました。
【2日目】
・各診療所での研修
2日目は、医学科学生が永原診療所、塩津診療所、中之郷診療所に分かれ診療所での見学実習を行いました。また、看護学科の学生は湖北病院で3グループに分かれ、ケアマネージャーとしての業務、訪問看護について実習を行いました。
・市立長浜病院
市立長浜病院には、医学科、看護学科それぞれ4名ずつ計8名の学生が訪問し、看護科の草野科長補佐のご案内で病院見学をさせていただきました。その後、医学科と看護学科に分かれ、医学科では本学卒業生の廣坂雄介専攻医と田中葵研修医と、看護学科では若松希看護師と交流会にも参加いただいた齋藤美佑看護師と、それぞれ意見交換を行い、交流を深めていました。
・長浜赤十字病院
長浜赤十字病院には、医学科、看護学科それぞれ4名ずつ計8名の学生が訪問し、塩見尚礼副院長(兼)第一外科部長のご案内で病院見学をさせていただきました。その後、医学科と看護学科に分かれ、医学科では本学卒業生の奥長隼研修医と、看護学科では奥野佐千子副部長、本学卒業生の田村明音助産師と意見交換を行い、交流を深めていました。
今回も、地域の方々をはじめ、たくさんの医療関係者の方々にご協力いただき、地域医療について学びの多い研修となりました。この場をお借りして、ご協力頂きました皆様方に厚く御礼申し上げます。
(この研修は、NPO滋賀医療人育成協力機構との共催で実施しました。)
6月11日(月)の昼休みに、里親登録学生18名(新登録学生11名を含む)と里親学生支援室員との懇談会を、CMC(クリエイティブモチベーションセンター)ホールで開催しました。
初めに室員や事務スタッフ、学生の自己紹介が行われ、その後、垰田室長から里親学生支援事業の概要や、今年度の事業計画について具体的な説明がありました。また、夏期休暇中に実施する長浜市・湖北方面での宿泊研修について、訪問先の紹介があり、学生へ「調整して参加できるように」との呼びかけがありました。
学生からは、「里親制度を知るきっかけが、宿泊研修となっているので、里親制度の情報を工夫して周知してほしい」「宿泊研修では、医学科生と看護学科生が一緒に病院見学ができるので、普段と違った目線で勉強できる」「里親の先生によって、連絡がつき難いなど対応の温度差があるので困る」などの意見がありました。
3月14日(水)・15日(木)に、近江八幡・沖島方面を訪問させていただいた春の宿泊研修には、学生20名(滋賀医科大学医学科第1~4学年11名、看護学科第2~3学年8名・旭川医科大学医学科3年1名)が参加しました。
【1日目】
・沖島への訪問
琵琶湖最大の島で、日本で唯一、淡水湖に浮かび、人が暮らしている沖島を訪問し、沖島の自然と文化、医療体制等を見学しました。
まずは、漁港近くに停泊している消防艇を見学後、消防団の廣田さんから急病人の救急搬送についてお話いただきました。
高齢化が進む250名の島民の方々の健康維持のために、コミュニティセンター内の診療所(週に1回開所)を拠点とし、2年前から平日は島に常駐勤務されている近江八幡市健康推進課の中嶋看護師から、日々の活動についてお話を聞きました。
続いて、西福寺の茶谷住職に島内を案内していただき、お寺で島の歴史をお話いただきました。
昼食では、島の特産品を使ったお弁当をいただいた後、島を後にしました。
・近江八幡市立総合医療センター
宮下院長から病院概要について説明を受けた後、開院後10年以上が経過しているとは思えないほどきれいで清掃の行き届いた院内を見学させていただきました。
自然の光と庭木の緑をうまく取り入れた明るい病棟や、そこで勤務する者の動きやすさを考慮された施設設計と、入院する患者の気持ちを配慮された病室を見学させていただいた後、現在活躍されている医師・看護師の方々からお話をうかがうことができました。
・交流会
第1部では、近江八幡市長寿福祉課 社会福祉士 山岡昌代氏から「在宅医療の現状と課題 ~多職種連携の現場から」、ヴォーリズ記念病院 三ッ浪健一先生から「地域包括ケアと在宅医療支援病院について」ご講演いただきました。
交流会2部では、訪問先の関係者の方々や行政の方々にご参加いただき貴重な意見交換、懇談の場となりました。
【2日目】
・近江八幡市内の散策
八幡山のふもとに建つラコリーナ近江八幡、時代劇のロケ地としてお馴染みの八幡堀、日牟禮八幡宮、市内に点在するヴォ―リス建築の数々を、ボランティアガイドに説明していただきながら散策しました。
・ヴォーリズ記念病院
周防院長と澤谷副理事より、病院概要について説明を受けました。続いて、ホスピス希望館の髙橋医師から学生へ、患者の辛さを想像し共感する力、今を精一杯生きる大切さについてお話いただきました。
その後、 院内や、礼拝堂、昨年事業を開始された看護小規模多機能居宅介護 友愛の家ヴォーリズを見学させていただきました。ヴォーリズ病院では、各種の在宅介護サービス事業が有機的に連携し、高齢者へのシームレスなケアを総合的に提供されています。今後も住み慣れた地域やご家庭で日常生活が営めるよう、在宅医療にも積極的に取り組んでおられます。
今回も、地域の方々をはじめ、たくさんの医療関係者の方々にご協力いただき、地域医療について学びの多い研修となりました。この場をお借りして、ご協力頂きました皆様方に厚く御礼申し上げます。
(この研修は、NPO滋賀医療人育成協力機構との共催で実施しました。)
学生の皆さんが、医師や看護師としての自分の将来像を探すことを応援する「卒業後の自分を考える」連続自主講座を、11月28日(火)滋賀医科大学小教室において開催しました。
今回の講師には、滋賀県で地域医療に携わる、切手俊弘先生(彦根市立病院)と中村琢弥先生(弓削メディカルクリニック)をお迎えし、学生時代から現在までの歩み、仕事のやりがいなどをお話しいただきました。
17名の参加者からは、「視野が広がったと感じる」「有意義な時間になった」などの声がありました。また、多くの質問があり、関心の高さがうかがえました。
「 切手 俊弘 先生(彦根市立病院 診療局主任部長(在宅医療担当)) 」
私は鹿児島県の出身で、医療ドラマやマンガの影響で医師を目指しました。大分大学医学部を卒業し、母校の消化器外科に入局。総合病院で3年間勤務、内視鏡検査を中心に学びました。その後九州のいくつかの病院で研鑽を積んでいる時期に、高齢者や褥瘡(床ずれ)を診ることが多くあり、外科医として何ができるか考えはじめました。高齢者ケアに、創傷治癒(褥瘡、胃ろう、ストーマ)の必要性を感じ、研究したいと思いました。大分ストーマ創傷ケア勉強会を立ち上げ、毎月開催しました。これは現在も続いており、今でも年1回は出席しています。
10年勤めた母校の医局を辞め、岡山の診療所で働くことになりました。ここでは外来(内科)・検査(内視鏡)・透析・訪問診療をしました。外科から内科に転身し、訪問診療を学びました。在宅の褥瘡(床ずれ)について考え、日本褥瘡学会在宅ケア推進協会の活動をしました。
その後ご縁があり、滋賀県の彦根市立病院で、再度外科医として働くことになりました(外来・手術・救急対応)。院長から在宅医療の提案をうけ、在宅医療支援室を新設。現在は医師として行政にも携わっています。医療・介護連携フォーラムや多職種の研究会、褥瘡学会の開催など、興味はつきません。滋賀は地域で活性化しようとする、素晴らしい場所だと感じています。
最後に学生さんへ。どの道へ行っても、いろいろなことができます。今、これをやろうと決めることは素晴らしい。ですが途中で方向が変わっていくことも人生。人とのご縁を大事にしてください。
「 中村 琢弥 先生(弓削メディカルクリニック 滋賀家庭医療学センター 教育部門担当指導医・診療部門長) 」
滋賀医大医学科27期生で、卒業後10年がたちました。診療所のお医者さんに憧れていましたが、卒業後スムーズに診療所医師になるためのキャリアパスはありませんでした。
尊敬する先生からファミリーメディスン(家庭医療)の領域が自分の理想の医師像に近いことを聞き、家庭医療学に触れられる京都民医連中央病院を初期研修に選びました。後期研修は京都家庭医療学センターでトレーニングを積み、家庭医療専門医を取得しました。その後、北海道家庭医療学センターに所属し、2年間更別村国民健康保険診療所の副所長として勤務。指導医の資格を取得しました。
現在は、滋賀に戻り竜王町にある弓削メディカルクリニックで勤務しています。家庭医・総合診療医として臨床と、教育、経営マネージメントを三等分したような形で仕事をしています。在宅関係の執筆活動もしています。
働きながらさらに勉強したいと思い、今年の春Johns Hopkins University公衆衛生大学院修士課程に入学しました。年に1週間のスクーリング以外完全オンラインで学習中です。課題も多く大変ですが、充実した自己成長の日々です。
2人の子どもの父親として、家族との時間も大切にしてきました。ワークライフバランスは取れている方だと思います。家族との時間が豊富なことがこの業界にきて良かったことの1つだと思っています。
苦しいこともありましたが、頑張ってやってきたことが身について、今自信になっています。これからも滋賀や関西で、地域医療の発展に貢献したいと考えています。
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参加学生から多くの質問がありました。いくつかご紹介します。
Q 地域医療・総合診療に興味のある場合、最初は総合診療に進むべきか?他の科に進むべきか?
A どちらが先でもいいと思う。先のことは考えすぎず、興味のあることをすることが将来につながるかもしれません。(切手先生)
Q 簡単に職場を変われるものか?
A 医局に所属してないので、今までの経歴はすべて自分で決めてきたが、珍しいことなのかもしれません。(中村先生)
A 自分の生き方、環境を変えるのは大変なことだが、自分次第で道は開けると思う。(切手先生)
Q 訪問診療 公立病院と診療所の違いを教えてください。
A 診療所は入院施設がないので、病院へいかに円滑に患者さんにとってよい療養環境に引き継げるかが大事。(中村先生)
A 公立病院が訪問診療をする最大の目的は、地域のかかりつけ医へのヘルプだと思う。診療所の先生との連携がミッション。彦根市立病院では、開業医の先生がもっと訪問診療できるように、後方支援できる道を作ろうとしている。(切手先生)
Q 地域の診療所に勤務しながら、中村先生がJohns Hopkins University公衆衛生大学院へすすまれたのはなぜ?
A 3つの理由からです。
1 地域を広く見る視点を、確かな形で身につけることが、地域の方の健康にダイレクトに反映されると感じ、さらに公衆衛生を勉強することが大切だと思った。
2 家庭医療をしている医師は日本の中でまだ少ない。やっていることを学問として発信していくことが大切で、きっちり発信できる能力が必要と思った。
3 興味があることを勉強するのはとても楽しい。チャンスがあれば絶対やりたいと思っていた。準備に3年かけた。
Q 学生時代に経験した方がよいことは?
A 私は家庭教師以外のアルバイトをした。スキーバスの添乗員を2年位。苦情処理で頭を下げたり、今思うととても役に立った。
浪人留年などをして、友達が増えた。逆境を生かす、こういう考え方も大事かも。
阪神淡路大震災での布団干しのボランティアをした。こういう経験もよかったと思う。(切手先生)
A 学生最大の強みは時間。いろんなチャレンジができる。社会勉強、語学、IT、、、どんなことでも一生懸命した経験は絶対役に立つ。(中村先生)
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8月22日(火)・23日(水)に行いました大津・湖南地域への夏の宿泊研修には、滋賀医科大学学生13名(医学科1~4年7名、看護学科2~4年6名)が参加しました。
8月22日(火)一日目
1、びわこ学園医療福祉センター草津
びわこ学園医療福祉センター草津は、重度の知的障害、肢体が不自由な方など障害が重く、全面的な生活介護を要するだけでなく、医療の支えを必要とされている方々の生活を支えている医療型障害児入所施設・療養介護事業所であると同時に病院でもあります。宿泊研修としては初めて今回訪問し、説明を聞くとともにセンター内を見学させていただきました。
スタッフは多数の看護職員、生活支援員のほか、医師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士、作業療法士、語学聴覚士、心理判定員、ケースワーカなどの専門職の方々がおられ、力を合わせて重い障害のある方々の生活を支えておられます。
施設内のいたるところに貼ってある「本人さんはどう思てはるんやろう・・・」というポスターや、職員が手作りされた介護のための補助器具から、介護をされている方の気持ちを推し量る職員の温かさが伝わってきました。
2、済生会滋賀県病院と草津総合病院
湖南地域の中核病院である済生会滋賀県病院と草津総合病院を、バスの車窓から見学しました。
3、滋賀県庁
健康医療福祉分野において滋賀県民が心身ともに健康な生活がおくれるように、また病院、医師研修医のサポートをしていただいている滋賀県庁健康医療福祉部を訪れ説明を聞くとともに、県庁内を見学させていただきました。とくに、初めて県議会がおこなわれる会議場に入れていただいた学生達の目は輝いていました。
4、三井寺と大津歴史博物館
大津市の中心街にある三井寺の境内を散策ののち、隣接する大津歴史博物館を訪れました。
昔から交通の要地であったことから発達していった大津地域の歴史と文化の足跡を、写真や資料により知ることができました。
5、交流会
近江神宮内の近江勧学館において交流会を開催しました。ちなみに、近江神宮は毎年「カルタ」の全国大会が行われる場所で「ちはやふる」の撮影舞台となった場所です。
交流会1部では、「大津市の訪問看護の実情」と題して、大津市民病院 訪問看護認定看護師 和田幸子さんから訪問看護師の役割について、「在宅医療における全人的アプローチ」と題して、在宅医療を実践されている西山医院長 西山順博医師からこれからの高齢化社会を取り巻く課題と、大津市での地域連携の取り組みについて講演いただきました。
交流会2部は、参加いただいた方々の和やかな意見交換、懇談の場となりました。
8月23日(水)二日目
1、比叡山
宿泊先の近江勧学館を徒歩で出発し、京阪電車、坂本ケーブルを乗り継ぎ比叡山に登りました。
東塔では根本中堂、阿弥陀堂等を見学し、横川にある滋賀医科大学慰霊墓地にお参りしました。
横川駐車から大学慰霊墓地までの所要時間は徒歩で約30分ですが、思っていたほど暑くもなく、
下界の琵琶湖を眺めながら、のんびりと歩けました。
2、大津赤十字病院
大津赤十字病院を訪問し病院の概要と、災害拠点病院としての役割について説明後、東日本大震災時の石巻赤十字病院の活動記録ビデオを見せていただいた後、病院見学をさせていただきました。特に災害時の備蓄品が整然と置かれている倉庫には驚かされました。
最後に、滋賀医科大学を卒業後大津赤十字病院で勤務されている先輩との懇談の場を設けていただき、学生達は話が盛り上がっていました。
今回も、多くの医療関係者の方々にご協力いただき、学生達は学び多い研修ができました。
お世話くださったみなさま、ご多用のところ誠に有難うございました。
(この研修は、NPO滋賀医療人育成協力機構との共催で実施しました。)
6月2日(金)18時から、本学教職員ロビーにおいて、第9回「卒業後の自分を考える連続自主講座」を開催しました。
講師に、木築野百合医師(きづきクリニック院長・医学科5期生)、石原仁看護師(栗東市訪問看護ステーション)、大黒典子看護師(訪問看護ステーションさと信楽サテライト)、林みさ子看護師(湖南市立石部医療センター)をお迎えし、「仕事・家庭・子育て 私のワークライフバランス」のテーマで講演をしていただきました。
木築医師は、研修医時代から外科病棟で共に勤務していた看護師さん方との絆が強く、お互いに助け合いながら人生を歩んでこられた体験談を明るく語られ、参加した学生に将来への力強いエールを送っていただきました。
講座終了後、講師の皆様が楽しそうに瀬田駅方面に食事に行かれる様子に、仕事や子育てを助け合いながら過ごしてきた繋がりのすばらしさを感じました。
学生達のためにご多忙の中、時間を割いていただいた講師の皆様有難うございました。
6月5日(月)の昼休みに、里親登録学生16名(新登録学生8名を含む)と里親学生支援室員との懇談会を、CMC(クリエイティブモチベーションセンター)ホールで開催しました。
初めに室員や事務スタッフ、学生の自己紹介が行われ、その後、垰田室長から里親学生支援事業の概要や、今年度の事業計画について具体的な説明がありました。また、夏期休暇中に実施する大津・草津等湖南方面での宿泊研修について、訪問先の紹介があり、学生へ「調整して参加できるように」との呼びかけがありました。
学生からは、「里親の先生に良くしてもらっているので後輩の学生にも里親の先生と交流して欲しい」「宿泊研修で滋賀県のいろんなところにいけるのを楽しみにしている」「まだ里親の先生とお会いしてお話する機会がもてていないので、そのような機会を増やしてほしい」などの意見がありました。
3月23日(木)・24日(金)に、彦根市・米原市方面を訪問させていただいた春の宿泊研修には、学生9名(医学科1~4年5名、看護学科1~3年4名)が参加しました。
23日(木)1日目
滋賀医科大学を出発し、今回の研修地である彦根市へ向いました。
- 彦根市地域見学(彦根城、彦根城博物館など)
いろは松の近くの駐車場から15分ほど歩き、複数あるやぐらをくぐり抜けて彦根城のシンボルである天守へ向かいました。天守の前の広場には、梅の木がきれいに花を咲かせていました。天守をバックに記念撮影の後、それぞれ思い思いに城内の庭園や博物館などを見学しました。
2. 彦根市立病院
昼食の後は、湖東地域の中核病院である彦根市立病院を訪問しました。彦根市立病院では、日村院長代理からご挨拶いただいた後、切手主任部長(在宅診療担当)から病院の概要の説明をいただき、救急、循環器内科、手術室、ヘリポート、緩和ケア病棟の順に院内を見学させていただきました。地域の在宅医療に携わる「かかりつけ医」が少ないことから、平成28年4月に新たに立ち上げられた在宅医療支援室のチームスタッフの自己紹介の後、実際に訪問診療に持参する器具などを見せていただきました。最後に、病院の敷地内にある彦根市の保健・医療複合施設である「くすのきセンター」を訪問し、保健師の仕事や施設について説明をいただきながら見学をしました。
3 . 友仁山崎病院
彦根市の南側に位置し、南彦根駅近くにある友仁山崎病院を訪問しました。馬場事業統括管理者からのご挨拶の後、髙橋院長から病院の特徴や地域医療についてのお話、医療人として学生時代に身につけて欲しいことなどのお話をいただきました。その後、中岡事務長の案内で、病院内の施設見学、関連施設である介護老人保健施設などを見学させていただきました。
4. 交流会
夕方は、宿泊先のグランドデュークホテルにおいて交流会を開催しました。
交流会1部では、平尾米原市長から歓迎のご挨拶をいただいた後、米原市地域包括医療福祉センター「ふくしあ」の今井認知症ケア上級専門士から、「地域包括支援センターの役割と認知症初期集中支援チームの活動」と題して、具体的なチームの活動内容についてご講演いただきました。その後、「ふくしあ」センター長の中村先生より「全世代型地域包括ケアへの挑戦」と題して、実際の「ふくしあ」での活動についてご講演いただきました。質疑応答では、学生からたくさんの質問がありました。
交流会2部においては、訪問先の関係者の方々や里親、プチ里親の皆様にご参加いただき、和やかな雰囲気での意見交換、懇談の場となりました。
24日(金)2日目
- 地域見学(龍潭寺)
佐和山の山麓にある井伊家ゆかりの龍潭寺を訪問しました。お寺には、きれいに整えられたいくつかの庭園があり、ご住職が丁寧にお寺や庭園の由来について説明くださいました。
2. 米原市地域包括医療福祉センター「ふくしあ」
地域見学後、米原市米原・近江地域の地域包括ケアの拠点となる米原市地域包括医療福祉センター「ふくしあ」を訪問しました。センターでは、服部事務部長から在宅医療支援の拠点となる診療所と病児・病後児保育室の「医療センター」と「児童発達支援センター」の2つの機能を併せ持つ「ふくしあ」の概要や米原市の地域包括ケアの取り組みの歴史とこれからの構想についてのお話がありました。その後、2班に分かれて、施設内をゆっくりと見学させていただきました。施設内には、研修医などの長期研修の受け入れができる施設なども設けてあり、地域医療を担う医療人育成の手厚さを感じました。
3. 地域包括ケアセンターいぶき、野一色サロン
昼食後は、米原市の山東・伊吹地域の地域包括ケアの拠点となる地域包括ケアセンターいぶきを訪問しました。初めに、畑野センター長からセンターの概要の説明を頂き、その後、センター内を見学させていただきました。通所訪問リハビリの様子や老人保健施設での地域の学童の子供達の演奏の様子など、施設の日常の風景も見ることができました。その後、米原市の「地域お茶の間創造事業」として野一色地区のボランティアの手で週3回開かれているサロンを訪問させていただきました。サロンでは、野一色サロンの運営に携わっていらっしゃる西堀さんから実際の取り組みについて、お話を伺った後、サロンのスタッフの皆さんとグループ交流を行いました。その後、サロンを利用されている5~6名の方と学生とで、交流をさせていただきました。最後に、畑野センター長、水上看護師、髙木事務係長方を囲んで、残雪の伊吹山をバックに記念写真を撮り、帰路につきました。
今回も、地域の方々をはじめ、たくさんの医療関係者等の方々にご協力いただき、地域医療について学び多い研修となりました。この場をお借りして、ご協力いただきました皆様方に厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。
(この研修は、NPO法人滋賀医療人育成協力機構との共催で実施しました。)
12月13日(火)アーバンホテル南草津において「地域里親学生支援」の事業の一環である「FD研修会・意見交換会」開催しました。
この研修会は、学外におられる里親・プチ里親の方々に大学の状況をお伝えし、里子学生の置かれている状況を知っていただく情報共有の場としています。
今回の研修会では、今年度4月から副学長に就任され、本学医学科2期生でもある山田 尚登副学長(教育・広報・渉外等担当)から「迫りくる医学教育改革について」と題して、ご講演いただきました。
講演では、日本医学教育評価機構による医学教育分野別評価とそれに基づく滋賀医科大学の対応についてのお話をいただきました。
引き続き、和やかな雰囲気の中、出席者の自己紹介などを含め意見交換や懇談が行われました。ペアで参加された里親・里子の姿もあり、日頃メール交換が中心の先生方と一層交流が深まる良い機会となったようです。
お忙しい中、ご出席いただきました皆様、ありがとうございました。
第8回「卒業後の自分を考える」連続自主講座『災害と救急医療~救命のために~』を開催しました。
学生の皆さんが、医師や看護師としての自分の将来像を探すことを応援する「卒業後の自分を考える」連続自主講座を、11月4日にクリエイティブモチベーションセンターにおいて開催しました。
今回の講師には、江口 豊教授(滋賀医科大学救急集中治療医学講座、滋賀医科大学医学科2期生)、田畑 貴久講師(滋賀医科大学救急集中治療医療学講座、滋賀医科大学医学科13期生)、飯島 圭主任(滋賀医科大学施設課電気係)、武村 佳奈子副看護師長(滋賀医科大学医学部附属病院 看護部(2C))をお迎えし、お話を聞かせていただきました。
「世界標準治療を超えて」
江口 豊先生からは、2010年に心肺蘇生法の国際ガイドラインが改定され、心肺停止患者に対する人工心肺装置の活用、緊急冠動脈形成術や脳低温療法の施行が社会復帰に繋がると示唆されました。
救急集中治療医学講座では、人工心肺装置装着や脳低温療法を積極的に導入し、世界のガイドラインの推奨度を超えた先進的治療を行っています。医師はガイドラインを遵守し診療に当たることはもちろん大切ですが、医学の進歩のためにガイドラインを作成する医師になろうという気構えも持ってほしい、とのお話がありました。
「災害への備え~災害の現場から~」
田畑 貴久 先生からは、外科医として診療を行っていたのですが、外科診療で扱う外傷の手術・処置の方が自分には合っていると思い、救急集中治療の道に進むようになりました、とのことでした。
医大で日常勤務をしながら、滋賀医科大学DMAT隊員として活動しています。災害現場で、DMATとして活動できる環境を整備したり、大学内で災害医療に対応できる人材の育成・体制の構築に努めています。
「チーム医療の要~メディカルスタッフの立場から~」
飯島 圭 氏からは、平時は滋賀医科大学施設課電気係員として勤務されていますが、災害時「滋賀医科大学DMAT」への出動命令が出た際には、業務調整員として災害地に赴き活動されている様子をDVDにまとめお話いただきました。
武村 佳奈子看護師からは、現在は2C病棟に勤務していますが、就職当初の勤務はICUで5年間お世話になりました。そこで江口先生に出会い、救急医療に興味を持ち2009年には「救急看護認定看護師」になり、現在は大学院で学んでいます。
現在「滋賀医科大学DMAT」には、医師6名、看護師11名、業務調整員4名の隊員がおり、災害時には1チーム5名で活動します。東日本大震災では、花巻空港のSCUでトリアージ、応急処置などの活動をしました、とのお話がありました。
最後に学生さんから色々な質問があり丁寧に回答いただいた中、特に印象に残ったのは、
講師の皆様が口をそろえて、「自分だけの力では何もできません、皆のチーム力が必要です。」と謙虚に語ってくださったこと。
「医師・看護師など人の命に係わる仕事に携わるということに腹をくくれ!」というお言葉。
「卒業後、どの科に進むかは自分の一番好きな事で選べばよい。進む道はおのずと開けて来ます。私達も外科医を目指していたが、現在は救急治療の道を進んでいます。」
学生の皆さんの心にずっしりと刻まれるお言葉をいただき有難うございました。
【参加学生の声】
・攻める医者、守る医者というのが印象に残りました。どちらかというと守る医者の方に逃げたいと思ってしまうのですが、江口先生のお話を聞いて、攻める姿勢も大切なのだなと感じました。
災害医療の携わる人に、業務調整員という職種があることは知っていたのですが、話を直接聞くことができて、イメージとしてはっきりしたものになりました。
滋賀医大の救急について以前よりも知ることができました。
・私にとってガイドラインは暗記して実行するものでした。今日のお話の中のガイドラインを作る側に自分がなる、という言葉には目からうろこが落ちました。
施設課の方が、医師や看護師と一緒にお仕事をしている姿に新鮮な感じがしました。
・私は医学科1回生で、卒業後どのような医療活動に従事するかまだ具体的に決まっていなかったが、実際に災害現場で医療活動に従事している医師や看護師、業務調整員の生の声を聴くことで、災害医療に対する関心が深まり、将来災害医療に従事することを視野に入れる良い機会となったと思う。
また、災害医療は平常よりも、様々な職種の方々と連携が求められ、また業務調整員の方たちの支えが、円滑に医療行為をするにあたって非常に大切であるということを学んだ。
最後に、質疑応答があったが、その中で江口先生をはじめとして激励のお言葉があり、感銘を受けた。人生の先輩方からのアドバイスを忘れず、これからの学生生活を有意義に過ごしていきたい。
・講師の先生方の能動的に医療に関わっておられる姿勢をお話し頂いて、日頃授業を受けてそのままで終わっていないか、受動的になっていないか、と反省する機会になりました。日々の授業も情報量が膨大ではありますが、先生方も仰っていたように、何が役に立つかは必要になるまで分からないので、試験にとらわれず学んでゆきたいと思います。
・普段は一方的にお話を聞いている先生方と近い距離で、個人的なお話も交えて会話できたことが良かったです。気軽にオフィスを訪ねるきっかけも頂きました。ありがとうございます。
10月8日(土)~9日(土)に滋賀医科大学で学生が主体となって実施された「リレー・フォー・ライフ・ジャパン2016滋賀医科大学」、10月29日(土)〜30日(日)に実施された滋賀医科大学の「学園祭(第42回若鮎祭)」において、里親学生支援室も、認定NPO法人滋賀医療人育成協力機構との合同ブースを設けました。
ブースでは、宿泊研修や卒業後の自分を考える連続自主講座を中心としたポスターの掲示等を行いました。また、機構広報誌「めでる」等の発行物を配布し、里親学生支援事業の取り組みを広く知っていただけるようPRに努めました。
当日は、たくさんの方にご来場いただきました。
リレー・フォー・ライフ・ジャパンでの様子
学園祭での様子
ブースにお立ち寄りいただいた皆さま、ありがとうございました。
8月24日(水)・25日(木)に、甲賀市・湖南市方面を訪問させていただいた夏の宿泊研修には、里親登録学生16名(医学科1~4年生8名、看護学科1~3年生8名)が参加しました。
24日(水)1日目
滋賀医科大学を出発し、たぬきの置物で有名な焼物の里、甲賀市信楽町へ向かい、一部の学生は、希望により国立病院機構紫香楽病院を訪問させていただきました。
1. 信楽町地域見学
地元のボランティアガイドの案内で、信楽町の中心にある信楽伝統産業会館を訪問し信楽焼の歴史について学びました。その後、たくさんの窯元、登り窯などが並ぶ町中を散策しました。町のいたるところに、なにげなく信楽焼の器や置物などが置かれた『焼き物の町』を存分に味わいました。
2. 国立病院機構紫香楽病院訪問
医学生1名、看護学生2名で訪問させていただきました。鳴戸副院長から紫香楽病院の医療の状況・特徴について、松浦看護部長から看護の特徴について説明を伺った後、各病棟を見学させていただき、重症心身障害児(者)の診療の特徴やコミュニケーションの方法についてもご説明いただきながら、それぞれの場面を見学させていただきました。最後に、大野院長からお話をいただき、紫香楽病院での医療活動のやりがいなどについても伺うことができました。
3. 甲賀市立信楽中央病院訪問
信楽町の中心部に建つ、中核病院であり総合診療を特徴とした信楽中央病院を訪問させていただきました。中島院長からのご挨拶の後、平林事務長より甲賀市と信楽中央病院の概要についての説明をうけ、院内を見学させていただきました。その後、病院から車で走ること約15分、朝宮地区にある朝宮出張診療所を見学させていただきました。この診療所は信楽中央病院から月2回(医師、看護師、薬剤師、事務職員)の出張診療が行われています。草刈りもきちんとされ、診療所の管理は地域住民の方々がされているそうです。
当日はちょうど出張診療日であり、診察のために来院される地域の方の様子も見ることができました。
学生は2班に分かれて、甲南病院、水口病院を訪問しました。
4. 甲南病院訪問
甲賀市甲南町の甲南病院には、医学生・看護学生6名が訪問させていただきました。
古倉理事長をはじめ、多数の医療関係者の出迎えを受け、病院の歴史や特徴を伺いました。先進の医療とともに在宅支援体制の強化に取り組んでおられ、地域の特色を知ることが大切、とのお話が印象的でした。
その後、明るい雰囲気の院内を見学させていただき、比叡山のご住職による院内法話会の開催等、患者様、地域の方の心と体の健康を守るため職員一丸となっておられる様子を感じました。見学後の懇談では、学生一人一人の感想や質問に、丁寧に答えていただきました。
5. 水口病院訪問
湖東、湖南・甲賀地域の精神科医療を担う精神科(単科)の病院である水口病院には、医学生・看護学生10名が訪問させていただきました。
與那城看護部長から水口病院の概要についてご説明をいただいた後、医学生、看護学生別に、院内を見学させていただきました。診察室での注意点や工夫された病棟の様子なども見せていただくことができました。その後、医師や看護師の方を交えて質疑応答がされ、学生からもたくさんの質問がありました。最後に、青木院長から学生に向けて人と向き合うことの大切さ、人との縁について、力強いメッセージをいただきました。
6. 交流会
夕方は、宿泊先のホテルサンクレストにおいて交流会を開催しました。
交流会1部では、『「信楽中央病院」の信楽地域における医療活動について』として甲賀市立信楽中央病院長 中島恭二氏から地域医療に必要な医師像も交えてご講演いただきました。また、甲賀市健康福祉部健康推進課長 西田 薫保健師から『甲賀市の地域医療・保健・福祉について』として具体的な統計をもとに甲賀市の特徴や施策についてご講演いただきました。学生からもたくさんの質問がありました。
交流会2部では、訪問先の関係者の方々、地域の方々、里親の先生にご参加いただき、和やかな意見交換、懇談の場となりました。
25日(木)2日目
1. 地域見学(善水寺、甲賀流忍術屋敷)
湖南市岩根にある湖東三山のひとつ国宝「善水寺」を訪問しました。ご住職から寺の由来などを聞き、本堂内を見学させていただきました。
その後、甲賀市甲南町にある甲賀流忍者 甲賀五十三家筆頭格甲賀望月氏本家の旧邸を見学し、忍者屋敷のからくりなど説明をうけ、実際に体験することもできました。
2. 公立甲賀病院訪問
甲賀・湖南地域の中核病院である公立甲賀病院を訪問させていただきました。本学卒業生である渡邊副院長のご挨拶の後、佐井事務次長から公立甲賀病院についての説明をいただきました。その後、医学生と看護学生に分かれて院内をゆっくりと見学させていただきました。ご家族との最期の時間を過ごすことへの配慮がなされた一階にある緩和ケア病棟の病室からは、芝生の庭への出入りが自由にできるよう設計されているのが特に印象的でした。最後に、研修医1年目の先輩医師や副看護部長を交えて質疑応答のお時間をいただきました。
3. 医療生協こうせい駅前診療所訪問
湖南市甲西町にある医療生協こうせい駅前診療所では、佐々木所長から「健康とは何か?」をキーワードに、①健康をサポートする外来診療・訪問診療、②地域まるごと健康づくり、③信頼、つきあいや交流、社会参加などを通してのソーシャルキャピタルの強化をめざし、2013年に地域の方々と一緒に健康をサポートする診療所を作ったお話をいただきました。また、医療生協の市原さんから、住民・患者としての医療生協との関わりについてお話いただきました。診療所には、組合員さんからの意見を取り入れて作られた待合室の椅子、喫茶コーナーやサークル活動のできるホールなどもあり、アットホームな雰囲気を感じながら見学をさせていただきました。
今回も、地域の方々をはじめたくさんの医療関係者等の方々にご協力いただき、地域医療について学び多い研修となりました。この場をお借りして、ご協力いただきました皆様方に厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。
(この研修は、NPO法人滋賀医療人育成協力機構との共催で実施しました。)
6月13日(月)の昼休みに、里親登録学生23名(新登録学生17名を含む)と里親学生支援室員との懇談会を、CMC(クリエイティブモチベーションセンター)ホールで開催しました。
初めに室員や事務スタッフ、学生の自己紹介が行われました。その後、垰田室長から里親学生支援事業の概要についての話や、今年度の事業計画について具体的な説明がありました。また、夏期休暇中に実施する甲賀市・湖南市方面での宿泊研修について、訪問先の紹介があり、学生の意見を参考に検討することとなりました。
先輩学生からは、「宿泊研修では、参加するたびに、違った感動や発見があり勉強になる」「たくさんの新入生が入ってきてうれしく思う。研修などに参加する中で、たくさん話ができればうれしい」などの意見がありました。
3月24日(木)・25日(金)に、東近江市・日野町方面を訪問させていただいた平成27年度春の宿泊研修には、里親登録学生を含む本学学生13名(1~3年生)と卒業後は東近江市内の病院で勤務する予定の看護学校専門学校生2名と准看護専門学校生1名が参加されました。
今回参加された学生は、一度社会人として働いた経験を持つ方が多く、その分地域医療に興味があって、学びの多い研修になったようです。
24日(木)1日目
滋賀医科大学を出発し、里親の事業での宿泊研修が始まって以来、初めての訪問先となる蒲生郡日野町へ向かいました。
①地域見学(日野町のまちなみ)
近江日野商人発祥の町、日野町のまちなみを地元ボランティアガイドの説明を聞きながら見学しました。
室町時代の蒲生氏の城下町としての軌跡や、漆器や薬の行商で全国に名をはせた近江日野商人の家屋、800年以上の歴史をもつ「日野祭」の舞台となる馬見岡綿向神社の社殿を見学させていただきました。
昼食は近江商人の旧家、旧山中正吉邸において、料理好きの地域のご婦人が作ってくださった日野の伝統料理を、庭園に面した客間で、総漆の祝い膳でいただきました。
料理もおいしく豪華で、強く印象に残った昼食でした。
②日野記念病院訪問
日野町の中核病院である日野記念病院を訪問させていただきました。
花澤院長の案内で院内の各所や、隣接する特別養護老人ホームを見学させていただきました。その後、地域における日野記念病院の概要等についてお話をきかせていただきました。
③東近江市立蒲生医療センター訪問
東近江市立蒲生医療センターでは、加藤院長先生のお話の後、在宅医療の専門部門である家庭医療センターの北川医師と後期研修医の横田医師によるミニワークショップを体験させていただきました。その後、センターの概要について伺い、施設見学をさせていただきました。
④交流会
夕方は、宿泊先の八日市ロイヤルホテルにおいて交流会を開催しました。
交流会第1部では、「三方よし研究会について学ぶ」として三方よし研究会代表 小串輝男氏から研究会の地域での役割等について動画を交えた資料を用いて解説を受けました。また、丸山薬局 大石和美薬剤師からは、子三方よしチーム永源寺での薬剤師としてのご自身の活動を中心にご講演いただきました。
交流会第2部では、東近江地域で三方よし研究会に深く関わって活動されている方々、訪問先関係者や里親の方にも参加いただき、和やかな雰囲気の中、意見交換や懇談が行われました。
25日(金)2日目
① 地域見学(永源寺、世界凧博物館東近江大凧会館)
山が白く色づき朝から小雪が舞う中、永源寺へ向いました。
永源寺では、地元ボランティアの方の説明を聞きながら梅の香の漂う境内を散策し、世界凧博物館では東近江大凧の歴史についての説明をきき、実物の100畳大凧や世界の凧の展示を見学しました。
① 東近江総合医療センター訪問
午後からは、東近江方面の中核病院であり滋賀医科大学の研修施設でもある、東近江総合医療センターを訪問しました。辻川副院長から東近江市の医療の実情や地域の病院で働くことについてのお話を伺った後、スキルスラボ研修施設において、胃カメラの操作や縫合等の体験させていただきました。
今回も、地域の方々をはじめたくさんの医療関係者等の方々にご協力いただき、地域医療について学び多い研修となりました。この場をお借りして、ご協力いただきました皆様方に厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。
(この研修は、NPO法人滋賀医療人育成協力機構との共催で実施しました。)
「医学教育における『態度教育』」
日時:平成28年3月2日(水)午後5時30分~午後7時00分
講師:岐阜大学 医学教育開発研究センター センター長 藤崎 和彦 先生
会場:看護第1講義室(看護学科棟1階)
医学教育の専門家であり岐阜大学医学教育開発研究センター長として活躍されておられる、藤崎 和彦先生をお招きし、里親学生支援室と認定NPO法人滋賀医療人育成協力機構との共催でFD・SD研修会を行いました。
藤崎先生からは、アウトカム基盤型教育に基づいて取り組まれている岐阜大学医学部での態度教育の方法等について具体的にご講演をいただき、その後、質疑応答を含めた意見交換が行われました。
約60名がご出席いただき、学外からも滋賀県内看護師養成学校の関係者や里親の方々もご出席いただきました。
ご多忙の中、多数ご参加いただきまして、ありがとうございました。
小児科領域のお話を聞きたいという要望により、1月13日にクリエイティブモチベーションセンターにおいて講師に、阪上 由子医師(滋賀医科大学小児発達支援学講座・特任助教、滋賀医科大医学科19期生)、中村 美智 看護師(滋賀医科大学医学部附属病院看護部NICU/GCU 6年目看護師、滋賀県立総合保健専門学校卒業)、西澤 嘉四郎医師(近江八幡市立総合医療センター副院長、滋賀医科大学医学科3期生)をお迎えし、お話を聞かせていただきました。
阪上由子先生からは、子どもたちの命と健康を支える「メンタルヘルス」を中心にお話いただきました。
・我が国の児童・思春期をめぐる精神保健の歴史は、戦後の戦災孤児の養護から始まり、発達障害、虐待へとトピックスが変化していて、発達外来の診察では、虐待症例などの事例検討会等、関係機関との連携を要するケースが年々増えています。
・小児科では「成長+発達=発育」という視点で子どもの発育を評価していますが、神経発達障害(Neurodevelopmental disorder)の多くは学童期以前に出現し、通常の発達と異なり、社会性・対人相互交流性コミュニケーションの課題をもつASD(自閉症スペクトラム障害)、不注意や多動衝動性が顕著なADHD(注意欠如多動性障害)、読み・書き・計算などの学習スキルに課題をもつLD(学習障害)などが含まれます。神経発達障害の診療においては、福祉や教育との連携が重要で、地域においては発達支援センターなどが中核となり、切れ目なく支援を継続する体制が作られつつあります。また、虐待の予防については妊娠早期からの母体のメンタルヘルスのマネジメントが重要であることが明らかになってきました。出産後に保護者の抱える「養育困難」をどうサポートしていくかが今後の課題です。
ご自身は、滋賀医大卒業後は大学小児科へ入局、結婚、大学院へ入学、出産と順風満帆な人生を歩んでこられましたが、家人の介護、ご自身の病気と問題が生じて大学院を中退された後、小児科(発達外来)での診療に従事され、小児科学会専門医、小児精神神経学会認定医、医学博士の学位を取得され、現在は小児発達支援学講座のスタッフとして勤務されています。
人生には色々な問題も生じますが、サポートしてもらえる職場の皆との和、お互い様という気持ちが大切とおっしゃっておられました。
中村美智先生からは、NICU・GCU病棟勤務看護師の仕事についてお話いただきました。
・滋賀県立総合保健専門学校卒業後、滋賀医科大学医学部附属病院に就職し、産婦人科病棟での勤務を希望されましたが、NICU(新生児特定集中治療室)・GCU(成長促進室)病棟の勤務となりました。
・当初は、赤ちゃんの小さいことにびっくりし、聞いたこともない疾患や慣れない看護技術に戸惑い、こんな特殊な部署で看護師として働けるかな?と思いましたが、勤務も6年目となります。
・ケアが予後に影響するので、赤ちゃんが出す小さなサインも見逃せず、勤務中は、常に緊張との戦いですが、小さく産まれた赤ちゃんが、日々成長していく姿や両親の笑顔が励みとなり、ここで看護師をしていて良かったと思います。
NICU・GUC病棟の看護師は、赤ちゃんの看護だけでなく、赤ちゃんのご両親の心のケアや、赤ちゃんの退院に向けての育児指導などご家族との関わりも大切とおっしゃっておられました。
西澤嘉四郎先生からは、小児科医の現状と小児医療供給体制についてお話いただきました。
・小児科は、15歳以下の小児を対象とする診療科ですが、子供を診るだけでなく親も診る診療科です。
・現在、小児科医の高齢化が問題です。
・皮膚科、眼科、小児科では、医師の3割以上が女性医師です。
・滋賀県内の周産期医療体制の充実を図っているので、新生児の死亡は少なくなっています。
・小児救急医療は、新臨床研修制度(2004年)頃より病院で標ぼうしている小児科数が減少し小児科救急医療が難しいなか、小児科救急に関する課題を検討し小児科医療提供体制の構想を進めています。
・高度先進医療、臨床研究の推進に伴い、様々な新しい治療方法の開発が進められています。
・医療技術の進歩によって在宅での医療支援が必要な子どもや長期生存が可能となった難病の子どもは増加傾向にあり、小児科という年齢を超えた成人医療への連携と、次世代につなげる成育医療が必要になっています。
ご自身は、滋賀医大卒業後は大学小児科へ入局後、国立立川病院で勤務された後、滋賀医科大学大学院修了後は、滋賀県内の病院小児科医として勤務されています。
一度滋賀県外に出て働いたことで、滋賀県の良さや大学の温かみがよく判りました。色々な経験を積むことが大切とおっしゃっておられました。
学生との懇談時に「学生が卒業までにやっておくべき事は、何ですか?」と質問した答えは、3先生とも「コミュニケーション能力を高めておくこと」でした。
【参加学生の声】
○滋賀県の地域医療体制の話が興味深かった。
○小児科から内科への引継ぎの難しさについてもう少し聞いてみたかった。
○NICUの赤ちゃんの小ささに驚きました。なるべく赤ちゃんは助けたい気持ちになります。しかし、助けると医療費がかかるという話も聞いたことがあり、どうすることが正解なのか・・・。
○これまで何となく小児科に行きたいと考えていただけで、小児科がどのような勤務状況なのかといった具体的な内容を知らなかったので、そういった話を聞くことができて良かったです。また、NICUについてもどのようなものか知らなかったので、考えたことがなかったですが、少し興味を持つことができました。 今後も様々な自主講座に参加し、視野をひろげて、自分に本当に合った科はどこなのか考えていきたいと思います。
○とてもインフォーマティブな内容で勉強になった。小児科がいかにジェネラルな科であるかがよくわかった。少子化と小児科の関わりについても聞きたかった。
○小児科医は、子どもだけでなく、家族(親)までしっかりみて支えていくことが求められるのだということがよく分かりました。また、患者さん及びその家族を支えるのには、いろいろな職種の協力が欠かせないのも再確認しました。やっぱり大切なのはコミュニケーション力なのですね。
○大変勉強になりました。特に阪上先生のご専門は興味を持っている分野でもあり、女性医師ならではの難しさについてもうかがうことができ嬉しかったです。
○小児科でみた患者さんを大人になってからもみていくのは大変だなと思いました。小児が専門なのに成人患者を診察するのは矛盾しているなと感じました。
○こじんまりとした会で、現場でご活躍されている現役の先生方のお話を伺うことができ、自分の将来を考えるすごく貴重な経験になりました。ぜひまた参加させていただきたいです。
○講座どうもありがとうございます。現役医療において、社会面や医学面などの小児科という分野を知ることができてとてもよかったです。
○単純に子どもが好きだからという理由で参加しましたが、より興味を持つようになりました。
○子どもの発達について興味があり、今回のお話をうかがえてとても良かったです。
1月21日(木)アーバンホテル南草津において「地域里親学生支援事業」の一環である「FD研修会・意見交換会」を開催しました。
今回の研修会では、医療情報部 永田 啓教授から「変わる医学教育」と題して、講演いただきました。
講演では、国際基準に対応した医学教育のあり方について医学教育分野別評価基準に基づき話があり、参加された方々からも活発な意見が出されました。
引き続き和やかな雰囲気の中、出席者の自己紹介などを含め意見交換や懇談が行われました。昨年に引き続きペアで参加された里親・里子の姿もあり、より一層交流ができる良い機会となったようです。
お忙しい中、ご出席いただきました皆様、ありがとうございました。
11月6日に開催しました第6回「卒業後の自分を考える連続自主講座」では、講師に野村哲哉医師、池川貴子医師、上里佳那子助産師、村上 節医師をお迎えし、各々の先生から次のような話を聞かせていただきました。
野村 哲哉 先生(南草津野村病院理事長・滋賀医大卒業2期生) 学生時代は心臓外科を目指していましたが、滋賀県では多くの心臓外科医を必要としないが産婦人科医は必要だったので、外科的なこともできると考え産婦人科医になりました。それでよかったと思っています。 県内に二つの産婦人科病院と助産院を経営し、今までに25000名の赤ちゃんを取り上げました。 今もって産婦人科医のみならず助産師も不足しているのが滋賀県の現状です。

池川 貴子 先生(滋賀医科大学医師臨床教育センター2年目研修医・滋賀医大卒業34期生)
学生時代から産婦人科医になりたいと思い、里親支援制度で野村先生に里親になっていただきました。大学卒業後は出身地の神戸に帰るつもりでしたが、野村先生や村上先生に滋賀や滋賀医大の先生方の魅力を改めて伺い、滋賀医科大学に留まる決意をしました。
産婦人科の魅力は、「生まれる」瞬間、助けられるのは2人(母親と子供)であること、多くの治療法・手技があり、患者さんへの対応がそれぞれに違うことです。また、ロールモデルとなる女性医師が多くいることも魅力のひとつです。
大学病院の魅力は、先生方が熱心で優しい方が多く、多種多様な症例があり、周産期・婦人科腫瘍・不妊など多岐に渡って学べる環境に恵まれているということです。また、夜間も次の日を気にすることなくしっかり働けるよう「副直明け休み制度」も調えられており、働く環境にも恵まれています。

上里 佳那子 氏(滋賀医科大学医学部附属病院看護部MFICU 4年目助産師)
「いいお産」とは、どのようなお産だと思いますか? 学生へ問いかけながら、出産前に胎児に奇形があることを告げられた父母の、出産前から赤ちゃんが亡くなるまでのわが子を思う気持ちの変遷と、その家族に寄り添った助産師の思いについて、参加者の心に迫る発表をいただきました。
赤ちゃん誕生を、状況によっては「おめでとうございます」と口に出せないときがあります。「おめでとうございます」言えるかどうかは、家族によります。「いいお産」とは、赤ちゃんを家族が迎え入れられるお産だと思います。
滋賀医科大学附属病院では、ハイリスクのお産について勉強しています。

村上 節 先生(滋賀医科大学産科学婦人科学講座教授)
精子と卵子の天文学的数字の割合で私たち一人ひとりが生まれてくることは奇跡です。
がん治療を行うと女性は閉経が早まり、子どもを持つ機会が奪われますが、現在では卵子を凍結でき、閉経後も子どもを持つことができるようになりました。この生殖医療情報は、医師のみならず、助産師、看護師、事務職員なども知っておかなければならないし、患者に提供する必要があります。滋賀医科大学では、滋賀がん・生殖医療ネットワークを構築し発信しています。

お話の後、学生からの質問に各先生が丁寧にお答えいただき、次の話が印象に残りました。
・お産の基本は、通常分娩です。お産にリスクの「有る」も「無い」もなく全て同じです。
・臆病で心配があれば医師にすぐに報告してくれるような助産師になってほしいです。
・産婦人科医はハードワークと思われていますが、現在60歳の野村先生は、患者さんが来てくれるうちは花であると思い、仕事のオン、オフを切り替え、どこででも眠れるように心がけておられます。
また、村上教授は、大学病院は地域の病院と違って、一人の患者さんを固定医師で受けもたず医師チームで受け持つことや、副直明け休み制度等を取り入れる等して、負担の軽減に努めておられます。
・どの先生も患者さんとの心温まるふれあいに一番感動したと、語っていただきました。
医療現場で勤務されている看護師の方々からの声も聞け、参加された学生・一般市民の方は大変有意義な時を持つことができました。

〜参加された方からの声〜
・たくさんの先輩の仕事に対する思いをきけて、とても頑張りたい気持ちになりました。
・医師・研修医・助産師それぞれの立場からの話がきけて、面白かったです。生命の誕生について見直す良い機会となりました。
・妊娠・分娩・産後とつながっているが、ひとつひとつの経過が奇跡なのだと改めて感じました。患者さんが中心にあり、患者さんにとっての良いお産を手助けできる助産師になりたいと私も思います。
・感動しました!出産ってキセキ!
・産婦人科の先生方のやりがいを聞けて刺激になりました。これからの医学の勉強が非常に楽しみになりました。
・違った立場にいる4人の先生方からお話を聞くことができて、とても参考になりました。ドラマでコウノドリを見ていますが、現場で直接働いていらっしゃる人の言葉はドラマよりもずっと感動的で「奇跡のすぐそばにいる」ということがひしひしと伝わってきました。また、いつもと違ってたくさんのスタッフの方がいらっしゃって、質疑応答において、様々な意見を聞くことができて良かったです。
・産婦人科は「助けるのが1人じゃなくて2人!」という言葉が印象に残りました。
・将来助産師を目指しています。今日のお話を聞いて、妊娠するということがまず“奇跡”で、そして生まれてくるということも奇跡なんだと思いました。人が誕生する瞬間に立ち会うことが出来るというのはすごく感動的だし、その産まれた子どもが大きくなってまた自分がお産をとらせてもらえることもあって、女性の一生に携わることが出来る仕事って良いなと思いました。
これから、母性の実習や助産実習があり、大変なこともたくさんあると思いますが、今日の話を聞いて楽しみにもなりました。
・「いいお産」というものが、必ずしも赤ちゃんの健康だけを意味しないということが心に残りました。
私は進路について、助産師を検討していますが、実際にゆきちゃんのような子のケースを扱うとしたら、どんな風に向きあえるのか、ご家族にどんな声をかけていいか戸惑うと思います。まだ少し時間があるので、後悔のない進路選択をしたいです。
・普段なかなか聞けない、本当にリアルな部分をきけて、とても良かったです。
質問しようと思っていたことを話してくださって、聞いていて楽しかったです。
また、ベテランの先生から若手の先生まで、幅広い年代の方の話をきけて、色々な考えなどを知れて良かったです。
・ゆきちゃんの話では涙が出そうになりました。ゆきちゃんのお母さんが亡くなったゆきちゃんをお風呂に入れてあげ、お父さんが上手に抱き上げた、というところに涙が出そうになりました。
今日の講座を聴いて、出産は本当に「奇跡」だと思いました。
産科の現場での実際のお話がとても興味深かったです。ありがとうございました。
・助産師の学生です。
将来は産婦人科領域に就職しようと思っているのですが、滋賀医大で働いておられる助産師さんのお話を聞けて、とても良い機会になりました!滋賀県で働きたい思いが強くなりました。
・非常に有意義な時間を過ごさせて頂きました。産科医療の現場に携わる方々からのお話を医師からだけでなく助産師の方々の立場から伺うことができ、来てよかったと思いました。
産婦人科医が働く上での配慮があることがわかり、とても安心しました。
実際に産婦人科医療に携わっている方のお話を聞くことができ、刺激になりました。
・産科領域全体のお話を聞くことが出来良かったです。
現在の産科医療、生殖医療の進歩等、臨床の実態を知ることができたのは良い機会でした。
モチベーションアップにもつながりました。
・助産師を目指しています。本当に貴重なお話をありがとうございました。これからも継続してやって頂きたいです。滋賀県のお産を充実させていきたいです。
10月24日(土)〜25日(日)に滋賀医科大学の学園祭(第41回若鮎祭)が開催され、里親学生支援室も、昨年と同様に福利棟の一角で、認定NPO法人滋賀医療人育成協力機構との合同ブースを設けました。
ブースでは、宿泊研修や卒業後の自分を考える連続自主講座を中心とした活動ポスターの掲示や、宿泊研修の写真スライドの放映を行いました。また、機構広報誌「めでる」等の発行物を配布し、里親学生支援事業の取り組みを広く知っていただけるようPRに努めました。
両日とも気持ちの良い秋晴れの中開催することができ、たくさんの方にご来場いただきました。今年度入学した学生からは「宿泊研修に参加してみたい」などの声もきかれました。
ブースにお立ち寄りいただいた皆さま、ありがとうございました。
8月24日(月)・25日(火)に、湖西地域方面(高島市)を訪問させていただいた平成27年度夏の宿泊研修には、里親登録学生を含む本学学生15名(医学科14名、看護学科1名)と自治医科大学生1名が参加されました。
24日(月)1日目
滋賀医科大学を出発し、浜大津港近くの大津赤十字病院を左手に見ながら約40キロメートルの道のりを経て、今回の研修の地である高島市内へ向かいました。
① NPO法人元気な仲間訪問
平成27年4月1日にオープンされた、真新しい小規模多機能型居宅介護施設の見学をさせていただきました。
その後場所を変え、NPO法人元気な仲間理事長 谷仙一郎氏から、法人設立の経緯と、高齢化率31.7%の高島市で、行政に任せるばかりではなく、住民同士が支え合い、援助できる人(まかせて会員)と援助を求める人(よろしく会員)という形で、生活での困りごとを会員同士が助け合う相互扶助の取り組みについてお話をいただきました。
② 地域見学(藤樹書院)
中江藤樹の住居跡・講堂跡である藤樹書院を訪問し、江戸の儒学者 中江藤樹の生涯や教えについての説明を聞きました。
③ 高島市民病院訪問
湖西地域の中核病院である高島市民病院を訪問させていただきました。
髙山病院長から湖西地域における高島市民病院の概要と役割や、2年後には総合診療科を開設する将来への展望についてお話をいただきました。
その後、院内救急施設、ヘリポートや病棟、また地下にある免震設備などを見学させていただきました。
④ 交流会
夕方は、宿泊先の今津サンブリッジホテルにおいて交流会を開催しました。
交流会第1部では、高島市健康福祉部健康推進課 課長 清水 勝徳氏から「高島市の概要と地域医療について」、朽木診療所 所長 倉田 佳彦氏から「地域で学ぶ地域医療〜朽木診療所に赴任して〜」と題してご講演いただきました。
交流会第2部では、訪問先の関係者の方々や地域の方、里親の方々もご参加いただき、和やかな意見交換、懇談の場となりました。
25日(火)2日目
① 地域見学(朽木渓流魚センター、興聖寺)
あいにくの雨模様の中、朽木渓流魚センターへ向いました。
渓流魚センターは朽木のメインストリートから、脇道を30分ほど入ったところにあります。その先にある高島市民病院平良出張診療所や、その奥の高島市民病院針畑出張診療所への道は、バスでの通行が不可能で、残念ながら訪問することはできませんでしたが、その地域に診察や介護に出向かれる、朽木地域の医療従事者の実情を知る良い機会となりました。
その後、朽木氏の菩提寺である興聖寺を訪問し、住職からお寺の歴史についてのお話を伺いました。
② 高島市国民健康保険朽木診療所訪問
旧朽木村唯一の医療機関である高島市国民健康保険朽木診療所を訪問し、倉田所長の案内で、昨年5月に木造で新築された診療所を見学させていただきました。
医師1名、看護師2名、事務員2名の診療所では、看護師や事務の方の役割が大きいこと、全ての医療機器の操作は医師が行っていること、診察ではインターネット回線を用いて、総合病院での検査結果などの診療情報を診療所で閲覧できる「びわ湖メディカルネット」の利用や、県医師会の在宅療養システム「淡海あさがおネット」などを利用している等のお話をきかせていただきました。
今回も、地域の方々をはじめたくさんの医療関係者等の方々にご協力いただき、地域医療について学び多い研修となりました。この場をお借りして、ご協力いただきました皆様方に厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。
(この研修は、NPO法人滋賀医療人育成協力機構との共催で実施しました。)
7月15日(水)午後6時から滋賀医科大学教職員ホールにおいて「第5回卒業後の自分を考える連続自主講座」を開催しました。
講師には、角野文彦先生(滋賀県健康医療福祉部 次長、医師・滋賀医科大学医学科6期生、里親)と、糸山めぐみ先生(訪問看護ステーションオリーブ 所長、看護師)をお招きし、滋賀県の保健医療政策に関わっておられる角野先生から、行政医師の仕事とやりがいについて、また、昨年 近江八幡市に訪問看護ステーションオリーブを開設された糸山先生には、在宅医療(高齢者だけでなく精神、障害児者も含めた)における訪問看護師としての苦労とやりがいについてお話をしていただきました。
あいにく試験前のために学生3名の参加となりましたが、両講師を囲んで和気あいあいとした中で、本音を話し合える会となりました。
ご多忙の中、滋賀医科大学までお越しいただきました角野先生、糸山先生有難うございました。
○医学科3年生
県レベルでの医療行政のお話など、普段聞けないしあまり知らないことについてたくさん聞けて、とても貴重な体験になりました。
実際の医療現場におられる糸山さんと、行政の立場から医療環境をつくる角野先生と、大学で研究、教育の立場から大局的に医療を分析する垰田先生の三人が、それぞれの立場からお互いを尊重しつつ、良い医療をつくるための輪を生み出している印象を受け、医療に直接的に携わる以外の方法でも、人の健康を守り高めることができるのだなと感じさせられました。
○医学科2年生
保健所に勤めておられる先生のお話ということで、どのようなことをお話し頂けるのかと期待を持って参加しました。お話し頂いた内容は、まるで戦国時代の軍師のような仕事ばかりで、お話を伺っていて大変面白いものでした。
○看護学科4年生
・イメージしにくい行政における医師の役割がよくわかりました。
・地域の病院再編などにも関わっておられることを、初めて知りました。
6月23日(火)の昼休みに、里親登録学生(新規登録学生5名を含む)と里親学生支援室員との懇談会を、CMC(クリエイティブモチベーションセンター)ホールで開催しました。
まず、初めに垰田室長から里親学生支援事業の概要についての話があり、室員や事務スタッフ、学生の自己紹介が行われました。その後、今年度の事業計画について具体的な説明がありました。学生には、「里親の先生方は、学生からの連絡はうれしく思っているし、気にしてくださっているので、忙しくすぐに返信が無い場合もあるかもしれませんが、一報を入れてください。また、何か希望があれば言って欲しい、研修にはより多くの学生が参加して欲しいので地域医療に興味を持っている友人やクラブの後輩なども誘って参加して欲しい」との呼びかけがありました。
今後の事業予定
1 学生と里親とのマッチング(新入生5名)
2 第5回「卒業後の自分を考える」連続自主講座(7月15日 18時〜)
3 夏期宿泊研修 湖西方面(8月24日〜25日)
4 里親・プチ里親との研修会・意見交換会(1月)
5 春期宿泊研修 東近江市永源寺・蒲生郡日野町方面(3月)
その他、決定次第、随時メール等で案内します。
3月18日(水)19日(木)に長浜市方面において、認定NPO法人滋賀医療人育成協力機構と協賛で、平成26年度春の宿泊研修を実施しました。本研修には、里親登録学生を含む本学学生9名(医学科6名、看護学科3名)が参加しました。
18日(水)①長浜市内見学
長浜市の中心部の観光地にある曳山博物館の講堂にて、「滋賀県長浜市の地域医療」として長浜市健康推進課の藤居課長から長浜市の地域医療の現状と課題についてのお話を伺いました。その後、日本三大山車祭の一つで、国の重要無形民俗文化財に指定されている長浜曳山まつりの鉾などが展示されている曳山博物館内を見学し、続いてボランティアガイドの案内で大通寺などを見学しました。
②長浜赤十字病院訪問
午後からは、長浜赤十字病院の訪問させていただきました。楠井副院長から長浜地域における長浜赤十字病院の役割と概要の説明を、中村救急部長から、災害医療について東日本大震災での活動内容をおりまぜながら、DMATや救護班についてのお話をいただきました。その後、ヘリポートや院内救急部を中心とする施設を見学させていただきました。
③市立長浜病院訪問
市立長浜病院では、野田事業管理者からの挨拶の後、医学生と看護学生に分かれて院内を見学させていただきました。その後、本学卒業生の林老人・血圧内科部長や現在勤務している先輩医師や看護師の方々から市立長浜病院で働こうと決心した理由等のお話を聞かせていただきました。
④交流会
夕方は、宿泊先でもある長浜ロイヤルホテルにおいて交流会を開催しました。
交流会の第1部では、浅井東診療所 副所長 宮地純一郎氏からは、「○○力のちょっとまじめな話」として次の日に実施する現場見学をいかす3つの方法について、特別養護老人ホームふくら 看護主任 金森暢子氏からは「一人ひとりの 暮らしのカタチ 看取りのカタチ」と題して施設看取りと家庭医との連携についてご講演いただきました。
また、交流会の第2部では、訪問先の関係者の方々や地域の方、里親・プチ里親の方々など総勢14名の方にご参加いただき、各々の立場での地域医療についての役割や思いをお話いただき貴重な意見交換、懇談の場となりました。
19日(木)①浅井東診療所訪問
浅井東診療所では、学生たちは、事前に松井所長から提案されたプランの中から希望したコース(地域住民の方へのインタビュー、訪問看護ステーションの訪問看護に同行、施設(特養)看護師の仕事見学、診療所の外来見学、地域の薬局見学、地域散策)に分かれて、フィールドワークをさせていただきました。フィールドワークで得た内容を持ち帰り、学生たちは体験を発表することで振り返りの場を持つとともに、個々の体験を共有することができました。
②地域見学(渡岸寺等)
地域見学では、長浜市高月町の渡岸寺を訪問し、日本全国に7体ある国宝十一面観音の中でも最も美しいとされる観音さまを拝観しました。
最後に、滋賀県の最北端に位置し古くからへき地医療に取り組まれているという長浜市立湖北病院を見学し、帰路につきました。
今回もまた、地域の方々をはじめてとして、たくさんの医療関係者等の方々にご協力いただき、地域医療について学びの多い研修となりました。この場をお借りして、ご協力いただきました皆様方に厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。
里親学生支援室では、平成27年2月18日(水)に看護学科棟の看護第1講義室においてFD・SD研修会を、NPO法人滋賀医療人育成協力機構の後援として開催しました。
研修会では、まず、里親学生支援室員であり、解剖学講座(神経形態学部門)の相見准教授から「アンケート調査結果報告」として講演がありました。講演では、「里親学生支援室」が別途調査した「講義・実習中におけるスマートフォン・携帯電話等に関するアンケート調査」結果を基に、実際に、教職員がどのような対応をし、どのように考えているのか、また学生がどのような用途で使用し、どのような要望があるのかなどについての話がありました。
続いて、医療情報部 永田教授とマルチメディアセンター 重歳助教から、「知っているようで知らない情報化社会の変化 学生たちに何を教える必要があるのか?」と題して講演がありました。講演では、IT技術の進歩によってどの世代でも使える、知らなくても自然に使える時代となりコンピューターリテラシーが低下していることや、情報の発信や共有が簡単になったことによって問題がおこっていることなどの話があり、SNSの具体的なしくみやリスク、またリスクに対してどのように対処すべきかを他大学のSNSガイドラインを参考に説明がありました。
終了後のディスカッションでは、授業での先生方の講義資料の提示の仕方などについての意見交換があったほか、「マナーに関することや注意すべきことは、いろんなところで繰り返し説明していかないといけないのでは」などの意見がありました。また、教員や学生が自由に参加できる「教育を勉強する会」(仮名)を継続的におこなっていきたいので、希望者は要望を寄せていただきたいとの呼びかけがありました。
なお、今回の研修会には、県内看護学校の方々も含め、約40名の教職員の方々にご参加いただき有意義な研修になりました。
1月29日(木)滋賀医科大学 福利棟 多目的ラウンジにおいて「地域里親学生支援事業」の一環である「FD研修会・意見交換会」を開催しました。
今回の研修会では、本年度4月から副学長(教育・研究等担当)に就任された堀池喜八郎副学長から、「地域医療と医学教育」と題して、講演いただきました。
講演では、ご自身の経歴をはじめ、現在ご担当されている教育活動や滋賀県の地域医療における問題点などについてお話がありました。
つづいて里親学生支援室長の垰田和史准教授(社会医学講座)から、「直近の事業では、他大学の学生や看護学生の参加もあり、事業が広がりを見せていることを感じ、今後も、地域の方々の支援をうけながら、地道に活動を行っていきたい」との挨拶がありました。
その後は、和やかな雰囲気の中、出席者の自己紹介などを含め意見交換や懇談が行われました。
学生たちからは、「事業に参加することでより滋賀県を知ることができた」「今後、全国で若者を取り込んでいこうという取り組みがあると思うが、地域の人たちがどのように動いていくのかに関心がある」との感想や、また、初めて参加された里親の先生からは、「里親として何かできるのではないかと思いこの会に参加した」などの意見が聞かれました。
お忙しい中、ご出席いただきました皆様、ありがとうございました。




1月22日(木)午後6時から滋賀医科大学CMCホールにおいて「第4回卒業後の自分を考える連続自主講座」を開催しました。
講師には、医学科卒業生(8期生)で、現在近江八幡市において開業(小児科)されており、里親学生支援室里親にも登録いただいている石塚千恵先生をお招きし、「〜研修医、勤務医、開業、子育て〜卒後26年の四方山話」というテーマでお話をいただきました。


1つ目に、大学卒業後、滋賀医科大学小児科での研修医(2年間)・医員(2年間)時代は、医師としての基盤づくりと、結婚、第一子出産、夫の両親との同居が一気にスタートしたが、その新たな生活において「自分中心の主張だけではダメで、周囲の人との協力と譲り合い」が大切である事を学んだこと。
2つ目に、びわこ学園医療福祉センターでの勤務医(9年間)時代は、医師として専門性と研究活動に専念し、第二子出産もあった。その環境で「患者さんが中心で、その周りを囲む患者さんのご家族、上司、同僚の大きな輪の中に自分もいること、その和を大切にすること」を学んだこと。
そして現在、近江八幡市で開業医として地域の患者さんの疾患を診療するだけでなく、今までの経験を生かし育児支援のできる医師を目指し日々奮闘されているご様子を生き生きと聞かせていただきました。
自分自身が一番と考える「ピラミット型」思考が多い現在において、関係者との和を一番と考えながら前向きに行動されてきた先生のお話から参加された13名の学生は、将来への勇気と希望をもらうことができました。
ご多忙の中講演いただきました石塚 千恵先生、本当に有難うございました。


参加された学生さんの声
- 自分の将来に対するイメージや気持ちの持ち様を考えることができました。自分のキャリア、子どもを産みたい気持ち、家庭を大切にしたい気持ちがせめぎあって、まだ研修病院の場所も何も決めることができていませんが、今日お話を聞いて、自分がいいと思うこと、大切にしたいことをその時々で考えながら、周りの協力も請いたいと思いました。そのためには自分自身の人柄や、困っている人へのヘルプを迷わずすることが重要かなと思いました。
- 「自分自分」ではなく、患者さん、子どもを中心に周りの人々と協力しようとすると、上手くまわり始めるものだ、という言葉が心にしみました。
- 女医さんのお話が聞きたいと思っていたので来てよかったです。すごい方だなと思いました。つながりのある人のために頑張ってこられたキラキラした目が印象に残りました。
- 母親業として、女医さんとして、とても両立されているお話を伺いまして、私もばりばり働きたいなと思いました。今回参加できて本当に良かったです。
- すごく生き生きとしたお話がきけて、私も先生のように働いてみたいと思った。困難に立ち向かうのも、すごく糧になると思った。
- 家庭を大切にする女医さんのお話を聞くことができ、参考になりました。育児・仕事の両立はやりたいけど、自分にはできないないと思っていましたが、私もがんばろうと思いました。ありがとうございました。
11月6日(木)午後6時から滋賀医科大学CMCホールにおいて「第3回卒業後の自分を考える連続自主講座」を開催しました。
精神科の先生のお話を聞きたいという学生さんの希望で、医学科卒業生で現在は滋賀医科大学精神医学講座教授の山田尚登先生(2期生)、琵琶湖病院理事長・院長の石田展弥先生(2期生)、いしやまクリニック院長の有村真弓先生(23期生)をお迎えし、「将来の君たちに滋賀医大の先輩が語る−教授になる方法、病院長になる方法、クリニック院長になる方法−」というテーマでお話をしていただきました。
山田先生からは、統計資料をもとに滋賀医科大学開学以降30数年間に精神科に入局した医師達のその後の進路と現在の地位について、また、教授となるための必須条件についてお話をいただきました。

石田先生からは、初めての精神科研修医として入局した当初から現在までの歩みを、同期生であった山田先生との関わりを交えながら楽しくお話いただきました。
有村先生からは、勤務医から開業医になった経緯を猫の話題を交えながら明るくお話いただきました。
どの先生も将来像を若い時から持っていた訳ではなく、チャンスが訪れた時に積極的にチャレンジした決断の結果が現在に至っているとのお話でした。

参加された22名の学生は、各先生のざっくばらんな生の話を聞くことができ、とても為になり、和やかで楽しい一時を過ごせたようです。また、自分の将来を考える良い機会になったようです。
ご多忙の中講演いただきました山田先生、石田先生、有村先生、本当に有難うございました。

参加された学生さんからの声
- 精神科医に興味があったので、今回参加させていただきました。先生のリアルな体験の話、精神科はさまざまな分野で社会貢献ができるといったここでしか聞けない話がたくさん聞けてとても楽しかったですし、将来こんなことをしてみたいという希望もたくさん持てました。
- 精神科のイメージが重い感じだと思っていたので、先生方もそんな感じなのかなと思っていましたが、とてもおもしろい方々で驚きました。自分に与えられたチャンスをいかに生かせるかが大切なのかなと感じました。
- 生々しい話がお聞きできて、とても刺激的でした。三者三様のお立場からのお話は、微妙に差がある部分と一方で根っこのところで共通する部分もあって、とても参考になりました。
- 先生たちが楽しそうに話されていたのが印象に残りました。進路についてはまだ何も決められていないけれど、自分の履歴や現在について楽しく話せるような将来にしたいと思いました。
- とても楽しくためになりました。行政の関わりや、臨床と研究の関係など、考えたことのなかったようなお話もありました。あと、チャンスをいつも逃がしてしまう方なので、ものごとを恐れすぎずやってみることも大事だと思えました。
- 医局に入ると教授が人事を掌握しているということがよくわかりました。教授になるのに必要な条件という話は、他で聞いたことがなかったのでよかったです。
- さすが山田ファミリーという感じで本当に楽しかったです。開業は自分にはムリかなと思っていましたが、いけるかもしれないと思いました(笑)。 医者=まじめでなければ、と思っていましたが、楽しく生きるのが一番かなと思いました。
- 行動力があれば何でもできそうだなと思いました。精神科の先生がすごいフレンドリーでびっくりしました。
10月25日(土)〜26日(日)に滋賀医科大学の学園祭(若鮎祭)が開催され、里親学生支援室も、昨年と同様に福利棟の一角で、今年もNPO法人滋賀医療人育成協力機構との合同のブースを設けました。
今年は、両日とも気持ちの良い秋晴れの中開催することができ、ブースでは、滋賀県内で里親登録いただいている先生方の分布図やNPO法人滋賀医療人育成協力機構との協同事業の活動ポスターの掲示や、過去の宿泊研修やワークショップの写真スライドの放映を行いました。
また、機構広報誌「めでる」等の発行物を自由にお持ち帰りいただけるようにして、里親学生支援事業の取り組みを広くPRするよう努めました。
ご来場のうえブースにお立ち寄りいただいた皆さま、ありがとうございました。
8月28日(木)29日(金)に近江八幡市方面でNPO法人滋賀医療人育成協力機構に協賛し、平成26年度夏の宿泊研修を実施しました。本研修には、里親登録学生を含めた本学学生18名と近江八幡市立看護専門学校生2名が参加しました。
1日目は、まず琵琶湖最大の島であり、日本の湖水に浮かぶ島では唯一人が住んでいる沖島の自然と文化、1週間に一度開所される診療所の様子を見学させていただくことを目的に島を訪問しました。
島ではボランティアガイドの案内により、大人1人ほどが何とか通れる民家の間を抜け、奥津島(おきつしま)神社や西福寺などを見て回りました。
昼食には、島の婦人会の皆様による島の名産品を詰めた手作りのお弁当をいただいた後、コミュニティーセンターで毎週木曜日午後1時30分から、近江八幡市蒲生郡医師会の医師と近江八幡市立総合医療センターのスタッフで開所される診療所の様子を見学させていただきました。診療所では、自力で島外へ受診に行けないお年寄りの方々が診察に訪れられており、このような方々のためにも週一回の診療所の開所は必要不可欠なものであると感じられました。


次に近江八幡市立総合医療センターを訪問し、最初に西澤副院長から病院概要について説明を受けた後、院内を見学させていただきました。センターは全面ガラス張りで自然の光を取り入れた明るい病棟や、各診療科ごとに整理されアクセスしやすい外来、急性期に特化した救急設備などが充実していました。最後に、地域医療課清水参事から沖島での診療について説明をいただきました。学生からは、センターの地域医療課の役割等についての質問がありました。


夕方は、宿泊先であるグリーンホテルYes近江八幡において交流会を開催しました。
交流会の第1部では、近江八幡市蒲生郡医師会副会長 山本克與氏から「近江八幡地域における医師会活動と沖島等での医療活動の実情等について」、ヴォーリズ記念病院在宅サービス部門長(兼)訪問看護ステーション・ヴォーリズ所長 向 美保氏から「訪問看護ステーションでの活動報告」についてご講演いただきました。
また、交流会2部では、訪問先の関係者の方々や医師会の方、里親・プチ里親の方々など総勢11名の方にご参加いただき、各々の立場での地域医療についての役割や思いをお話いただく等、貴重な意見交換、懇談の場となりました。



2日目の午前も、ボランティアガイドの案内により近江八幡市の旧市街地を見学しました。まず、近江八幡の旧城下町や琵琶湖を一望できる八幡山に上がり、その後、ヴォーリズ建築を中心に旧城下町を散策しました。

午後からは、近江兄弟社ヴォーリズ記念病院を訪問しました。まず緩和ケア医の細井部長から、ホスピス医になられたきっかけやホスピス医の仕事についてお話をいただき、次に周防病院長から、病院概要について説明をうけた後、3月に出来上がった回復期リハビリテーション病棟、訪問看護ステーション等を見学させていただきました。また、礼拝堂の内部も見学させていただくことができ、その際には、丁度その場におられた安部牧師からお話を聞くことができました。学生は病院における牧師の役割等についても熱心に質問していました。




今回もまた、地域の方々をはじめてとして、たくさんの医療関係者等の方々にご協力いただき、地域医療について学びの多い研修となりました。この場をお借りして、ご協力いただきました皆様方に厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。
まず、初めに学生と室員の自己紹介が行われ、次に、垰田室長から里親学生支援事業の概要についての話があり、今年度の事業計画について具体的な説明がありました。学生には、里親の事業に積極的に参加することで滋賀県をもっと知ってほしい、また、地域医療に興味を持っている友人やクラブの後輩なども誘って参加して欲しいとの呼びかけがありました。
今後の事業予定
1 学生と里親とのマッチング(新入生7名)
2 夏期宿泊研修 近江八幡市方面(8月28日〜29日)
3 里親・プチ里親との研修会・意見交換会(1月)
4 春期宿泊研修 湖北方面(3月)
その他、決定次第、随時メール等で案内します。
4月23日(水)午後6時から滋賀医科大学CMCホールにおいて「第2回卒業後の自分を考える連続自主講座」を開催しました。
講師には、医学科卒業生(25期生)で、あざいリハビリテーションクリニック院長で、里親学生支援室学外室員、NPO法人滋賀医療人育成協力機構の理事もされている松井善典先生をお招きし、「医学生・看護学生のあなたがプロの医療者になるための『二人の自分を大切に育てるコツ』」というテーマで、お話いただきました。教師を目指していた高校生が、1日看護師体験で見学した整形外科の手術の感動から、医師を目指すことも選択肢となり、その後の進路選択と決定、滋賀医科大学での大学生活、大学卒業後の2年間の初期研修先の選択と決定、3年間の後期研修先の選択と決定、2年間のフェローシップ、そして故郷長浜へ戻ってからの仕事について、成長していくうえでのロールモデルとなる人の出会いとつながり、応援し支援してくれる方とのご縁を大切に育て続けること、経験を振り返ることの大切さについて、御自分の体験談を通して、和やかに聞かせていただきました。
参加した24名の学生は、熱心に先生の話を聞き、また、色々な質問をし、充実した時間を持つことができました。
また、先生の前向きで元気なお話から、将来への勇気と元気をもらうことができました。ご多忙の中、講演いただきました松井善典先生、本当に有難うございました。
この「卒業後の自分を考える連続自主講座」は、定期的に学生が希望する講演テーマで開催しますので、ご要望をどしどしNPO法人滋賀医療人育成協力機構(里親学生支援室)までお届けください。

〜参加学生の感想を一部紹介〜
・「目標のたて方」という言葉にはっとしました。医学部に入学して以来活動したくても日々の勉強に忙殺されてやりたい学びが全くできずより消極的になっている自分に嫌気がさす日々でしたが、今は今の自分にふさわしい目標をたてようと思います。
・「自分らしい自分」と「プロとしての自分」という見方がなかったので、日頃のモヤモヤを整理するきっかけとなった。
・「与えられた役割と環境を生かして」と「成人学習型」の2点が印象に残りました。普段、何気なく過ごしている大学生活や出会いにも意味があり、その中で疑問を感じ、行動に移すことを目標にしたいと思います。授業では聞けない重要なヒントを教えていただき、本当にありがたかったです。
3月18日(火)19日(水)に大津・湖南地域方面で平成25年度春の宿泊研修を実施し、里親登録学生を含めた本学学生11名と自治医科大学学生2名が参加しました。
1日目は、JR大津駅を出発し、徒歩で滋賀県庁へ向かいました。県庁では、滋賀県健康福祉部角野次長から、滋賀県健康福祉部の行政組織図を元に、滋賀県の健康や医療、福祉について、具体的にどのようなことを担当しているのかなどのお話がありました。
参加学生からは医者として行政にかかわっておられる角野先生の仕事へのやりがいなどについて、多くの質問がありました。

その後、地域の中核病院である大津市民病院、大津赤十字病院をバスの車窓から見学し、大津市坂本地区にある延暦寺の里坊である滋賀院門跡に向かいました。滋賀院門跡では、伝教大師(最澄)の教え、滋賀院に残る数々の文化財、小堀遠州作の庭園について、じっくりと説明を聞きながら見学をしました。また、滋賀院門跡に隣接する慈眼大師(天海)の廟所である慈眼堂や、穴太衆積の石垣が残る里坊の町並みを散策し、歴史を肌で感じることができました。


午後からは、坂本地区に診療所を開設し26年目の坂本民主診療所を訪問しました。診療所では、今村所長から診療所の開設当時のお話を含め、診療所の日常の役割や在宅医療の現状、地域包括ケアについてのお話がありました。質疑応答では、学生から地域医療にかかわる多くの質問がされました。その後、院内の施設を見学させていただき、看護学科の学生は、看護師の方々にお話を聞かせていただきました。次に、班別に分かれて診療所近くの介護福祉施設等(日和の里、デイサービスセンターこすもす、良の家、雅荘、宅老所はな)にそれぞれ訪問し見学実習をさせていただきました。




夕方からは、宿泊先であるKKRびわこにおいて交流会を開催しました。
交流会の第一部では、済生会滋賀県病院社会福祉事業課 石井啓介氏から「地域医療支援病院としての当院の役割」というテーマで、滋賀県がん患者団体連絡協議会長 菊井津多子氏から「医療者に伝えたい事」というテーマで、それぞれご講演いただきました。
交流会の第二部では、訪問先の関係者の方々や医師会の方、里親・プチ里親の方々など総勢13名の方にご参加いただき、各々の立場での地域の医療についての考えや思い等をお話しいただく等、貴重な意見交換、懇談の場となりました。

2日目は、まず、平成6年に世界文化遺産に登録された、天台宗の総本山である比叡山延暦寺を訪れました。ここでは、室員である解剖学講座相見准教授の説明で、滋賀医科大学しゃくなげ会の慰霊法要でお借りしている阿弥陀堂をはじめ、不滅の法灯のある根本中堂などを見学しました。その後、横川にある滋賀医科大学霊安墓地へ向かい、黙祷を行った後、墓地内の掃除を行いました。


午後からは、守山市にある県立成人病センターを車窓から見学し、栗東市の社会福祉法人恩賜財団済生会滋賀県病院を訪問しました。済生会滋賀県病院では、救急センターを見学後、塩見救命救急副センター長からは、県湖南地域で唯一の3次救命救急センターとしての役目と、県内初のドクターカーの運用等についてのお話があり、馬場病理診断科部長から病院における病理医の役目についてお話いただき、学生からもたくさんの質問がありました。その後、総務部の小林さんから、病院概要についてのお話をいただき、ヘリポートや外来など院内を見学させていただきました。



大学までの帰路では、草津市にある草津総合病院を車窓から見学し2日間の宿泊研修を終えました。
今回も、また、地域の方々を始めとして、各地域の医療関係者等多くの方々にご協力いただき、ふれあいのある心温まる研修となりました。この場をお借りして、ご協力いただきました皆様方に厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。
なお、今回の研修では、京都新聞による取材がありました。
1月23日(木)瀬田アーバンホテルにおいて「地域里親学生支援事業」の一環である「FD研修会・意見交換会」を開催しました。
今回の研修会では、里親学生支援室員で解剖学講座の相見良成准教授から、昨年6月28日に滋賀医科大学内に開設された「開放型基礎医学教育センター『SUMSメディカルミュージアム』について」と題して、講演いただきました。
講演では、これまで学生の講義のために所有していた多くの基礎医学教育資源を集中管理するとともに、滋賀県内の小中高生への出前授業・高大連携授業や医育機関の学生の教育はもとより、地域の方々にも利用してもらえるように広く社会に公開している旨のお話がありました。
つづいて里親学生支援室長で、社会医学講座の垰田和史准教授から、今春初めて里親学生支援事業として医学科の学生を社会に送り出すことになり、今後、益々この事業の真価を発揮していきたい旨の挨拶がありました。
その後は、和やかな雰囲気の中、出席者の自己紹介などを含め意見交換や懇談が行われました。
学生たちからは、「地域里親学生支援事業は、人と人のつながりを大切にする将来役立つ内容なので、これからも積極的に参加していきたい」などの感想や、また、里親の先生からは、「日々の仕事では、主に患者さんとの関わりしかないが、このような事業に参加することで、後輩学生との交流をしたい」などの意見が聞かれました。
お忙しい中、ご出席いただきました皆様、ありがとうございました。
1月10日(金)午後6時から本学教職員ロビーにおいて「第1回卒業後の自分を考える連続自主講座」を開催しました。
本講座は今回が初めての試みであり、事前に学生から講演のテーマについて希望を募り、今回は、救急で働かれている医師(できれば女性医師)の先輩に、仕事と家庭の両立と、自分で開業すること(親の病院を継ぐわけではない)についての、お話をうかがいました。
講師には、滋賀医科大学医学科卒業生(5期生)で、きづきクリニック院長の木築野百合先生をお招きし、滋賀医科大学への入学から現在の開業への道のりについて、お話を伺いました。それぞれの岐路では人とのかかわりがあり、決して自分ひとりで現在の自分がある訳ではないという話を伺い、参加した13名の学生は、先生のお話から伝わる、周りの方々への感謝の気持ちや、何事にも前向きに考える姿勢に、将来への勇気と元気をもらいました。ご多忙の中ご講演いただきました木築先生、本当に有難うございました。
なお、この「卒業後の自分を考える連続自主講座」は、定期的に学生が希望する講演テーマで開催します。ご要望をどしどしNPO法人滋賀医療人育成協力機構(里親学生支援室)までお寄せください。

10月26日(土)〜27日(日)に滋賀医科大学の学園祭(若鮎祭)が開催され、里親学生支援室もブースを設けました。
場所は、昨年と同様に福利棟の一角を借り、今年もNPO法人滋賀医療人育成協力機構との合同でのブースとなりました。今年は、台風接近で学園祭の開催が危ぶまれましたが、両日とも何とか無事開催することができました。
ブースでは、「里親学生支援室だより」の拡大版や宿泊研修での写真(⇒
平成24年度 春の宿泊研修 平成25年度 夏の宿泊研修.pdf)の掲示を行ったほか、宿泊研修におけるご講演やNPO法人滋賀医療人育成協力機構 広報誌「めでる4号」でも取り上げた 早川 一光先生の医学概論Ⅰの授業風景のビデオを継続的に上映しました。
また、「学生支援ニュース」等の発行物を自由にお持ち帰りいただけるようにして、里親学生支援室の取り組みを広くPRするよう努めました。
ご来場のうえブースにお立ち寄りいただいた皆さま、ありがとうございました。
8月28日(水)29日(木)に彦根・米原方面で平成25年度夏の宿泊研修を実施し、里親登録学生を含めた本学学生12名と自治医科大学学生4名が参加しました。
1日目は、大学を出発し、まず、最初に地域の魅力を伝える目的で米原市にある滋賀県最高峰の伊吹山へ向かいました。8合目駐車場でバスを降り、山頂を目指して登山をしました。登山道の周りには、高山植物が咲き乱れ、頂上からの展望は素晴らしく、すがすがしい山の空気を胸いっぱいに深呼吸することができました。
午後からは、彦根市にある彦根市立病院を訪問しました。まず、金子病院長からの挨拶の後、学生からは簡単な自己紹介をしました。その後、循環器科池田医長から「彦根市立病院での救急医療について」、小児科西島部長からは「医師が働きやすい職場づくりについて」と題して、ご講演をいただきました。池田医長のご講演では、実際に救急搬送された症例を挙げて彦根市立病院での救急医療の特徴についてご説明いただきました。また、西島部長のご講演では、女性医師が働きやすい職場は、男性医師も働きやすい職場であり、彦根市立病院では、院内保育所を365日開けており、毎週火・木曜日には24時間保育を行うことで、女性医師にとっても働きやすい職場として環境整備を行っているとの説明を受けました。
次に、内科でのカンファレンスの様子を再現いただき、学生達に雰囲気を体験させていただきました。
最後は、緩和ケア病棟とヘリポートを見学させていただき、ヘリポートでは全員で写真撮影を行いました。
夕方からは、宿泊先である彦根市のグランドデュークホテルにおいて交流会を開催しました。
交流会の第一部では、平尾米原市長の挨拶の後、米原市福祉支援局の馬渕局長からは「米原市の現状と10年後を見据えた医療福祉の在り方」というテーマで、彦根市立病院の日村副院長からは「在宅医療支援への取り組み」というテーマで、それぞれ米原・彦根両市の将来への取り組みについてご講演をいただきました。また、地域包括ケアセンターいぶきの畑野センター長からは、米原市での地域包括ケアについてのお話をいただきました。
交流会の第二部では、訪問先の病院長を始めとする先生方や行政の方々、里親・プチ里親の方々など総勢16名の方にご参加いただき、各々の立場での地域の医療についての考えや思い等をお話しいただく等、貴重な意見交換、懇談の場となりました。
そして、最後にプチ里親の川村啓子さんのご提案で、龍笛演奏に合わせて「琵琶湖周航の歌」を合唱し、交流会を終了しました。
なお、交流会第二部の最初に、彦根市のご厚意により、近年のゆるキャラブームの火付け役となったマスコットキャラクターの“ひこにゃん”がサプライズとして登場すると、会場は大いに盛り上がっていました。
2日目は、まず、米原市上板並地区を訪問し、地域の方々との交流・座談会を開催しました。本企画は、地域包括ケアセンターいぶきの畑野センター長の発案によるもので、地域包括ケアセンターいぶきの畑野センター長を始めとするスタッフの皆様方や上板並地区にお住いの伊賀並正信氏等の地域住民の方々のご協力により実現することができたものです。
初めに、上板並地区にある万傅寺本堂内において企画いただいた畑野センター長、伊賀並氏からご挨拶をいただいた後、「地域の人と語り合おう」と題して、地域の方々と学生が5つの班に分かれて、グループワークを行いました。
最初はお互い遠慮がちでしたが、身近な「地域の魅力」「ケアセンターいぶきと住民とのかかわり」についての話では、身を乗り出して想いを学生に熱く語ってくださいました。 その後は、テーマごとに学生が発表を行いました。本研修では、住民の地域への愛着とケアセンターいぶきへの信頼の強さを感じさせられるものとなりました。
昼食は、上板並地区の皆様に地元で採れた食材を使った家庭料理でもてなしていただきました。ケアセンターいぶきの皆様、そして、上板並地区の皆様、本当にお世話になり、ありがとうございました。
なお、上板並地区での研修の様子は畑野先生の作成されたホームページで詳しく掲載されています。
午後からは、国宝・彦根城を自由散策した後、本研修の最後として、公益財団法人豊郷病院を訪問しました。
豊郷病院では、豊郷町のマスコットキャラクターである「よいとちゃん」を始め、病院関係者の出迎えを受け、まず、友吉名誉院長から豊郷病院創設者の伊藤長兵衛氏や地元出身の豪商の地域への貢献、近江商人の「三方よし」の信条についてのお話をいただきました。次に蔦本病院長(滋賀医大2期生)からは、滋賀医科大学が守山仮校舎から瀬田に引っ越した当時の少人数で家庭的な学生生活の思い出話を聞かせていただきました。その後、この病院の特色である精神科病棟を始めとする院内を見学させていただきました。
今回も、また、地域の方々を始めとして、各地域の医療関係者等多くの方々にご協力いただき、ふれあいのある心温まる研修となりました。この場をお借りして、ご協力いただきました皆様方に厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。
なお、今回の研修では、京都新聞による取材がありました。
6月20日(木)の昼休みに、里親登録学生(新規登録学生9名を含む)と里親学生支援室員との懇談会を、CMC(クリエイティブモチベーションセンター)ホールで開催しました。
今回は、里親登録学生だけでなく、滋賀県からの奨学金を受給している学生にも参加を呼びかけたところ、併せて二十数名の参加者がありました。
まず、初めに室員及び学生の自己紹介が行われ、次に、垰田室長から里親学生支援事業の概要についての話があり、今年度の事業計画について具体的な説明がありました。学生には、里親の事業に積極的に参加することで滋賀県をもっと知ってほしい、また、地域をめぐる中で、その土地の人たちの期待を肌で感じ取って欲しいとの呼びかけがありました。
今後の事業
1 学生と里親とのマッチング(新入生、他2名)
2 県内出身自治医科大学同窓会ワークショップへの参加(7〜9月)
報告会は、秋か冬
3 夏期宿泊研修 彦根・米原方面(8月28日〜29日)
4 教職員対象のFD研修会(秋)
5 里親・プチ里親との研修会・意見交換会(1月)
6 春期宿泊研修(3月)
「信楽等甲賀・湖南方面の医療と歴史・文化を学ぶ」と題し、3月18日(月)19日(火)の2日間、NPO法人滋賀医療人育成協力機構と里親学生支援室が共催で実施した宿泊研修に本学学生8名(内里親登録学生4名)が参加しました。
1日目、まずは地域の歴史・文化を学ぶ目的で甲賀市甲南町にある300年前に建築され日本でただ1つ残る甲賀流忍術屋敷と、水口町にある4つの池に囲まれてその名がつけられた大池寺を訪問しました。大池寺には、江戸初期に小堀遠州の手によって作られたと伝えられる観賞式枯山水庭園があり、参加者一同、その幽雅流麗な様に心休まるひと時を過ごすことができました。
午後からは、湖南市にある甲西リハビリ病院を訪問しました。
まず、飯田総務課長から、発症から2ヶ月以内に入院していただき早期かつ集中的にリハビリテーションを提供するリハビリテーションに特化した病院である等の説明がありました。次に、田中院長より「リハビリテーションの現状と地域が抱える問題」についてご講演いただき、リハビリについて、医療関係者の中でも理解が深められていない現状と医療保険制度と介護保険制度をめぐる現状と課題について学びました。また、質疑応答などでは、学生から質問が活発によせられました。その後、院内を見学させていただきました。
特に、機能回復訓練室では、患者個々の在宅復帰を見据えての訓練が細かにされている様子が伺えました。
1日目の最後は、宿泊場所の「水口センチュリーホテル」での交流会でした。
交流会1部では、NPO法人みなくち訪問看護ステーションの統括所長・認定訪問看護師の駒井和子氏から「訪問看護について」というテーマで、訪問看護の活動風景なども写真などで見せていただきながら、その役割や現状と課題についてもわかりやすく説明いただきました。
引き続き、2日目の訪問先でもある甲賀市立信楽中央病院の中島恭二院長から、「小病院は連携を力に地域医療を支えよう」というテーマで信楽地域における信楽中央病院の役割についてご講演いただきました。
また、交流会第2部では、公立甲賀病院長を始めとする訪問先の方々やプチ里親の方々にもご参加いただき、学生や教職員とともに、それぞれのお立場から地域医療への想いを伝える和やかな交流の場となりました。
2日目は、まず、信楽町にある甲賀市立信楽中央病院を訪問しました。
平岡事務長から、甲賀市の概要や病院概要についての説明をいただきました。信楽町は甲賀市の中でも高齢者の占める割合が高く、病院では3ヶ所の出張診療所や訪問診療も担っているなどの説明を受けました。その後、平岡事務長にご案内いただき、滋賀県最南端にある多羅尾出張診療所を見学しました。当日は、診療の行われない日でしたが、施設内を拝見し、地域の医療をささえる診療所となっていることを実感しました。
午後からは、引っ越し間近でご多用な時期の訪問にもかかわらず、研修を受け入れていただきました水口町の中心部に位置する公立甲賀病院に伺いました。
まず、本学卒業生でもある渡邊医局長よりご挨拶いただいた後、学生達からも自己紹介を行いました。そして、望月事務部長より公立甲賀病院組合の概要について説明をいただき、その後、2班に分かれて院内を見学しました。今回は学生からの要望もあり、3年生の学生には、別にプログラムを組んでいただき、患者を担当する各職種の集まる合同カンファレンスを見学する等の貴重な体験をさせていただきました。次に、今年4月1日から開院する新病院の見学をさせていただき新病院の壮大さに、時折、歓声があがっていました。最後に新病院長となられる清水先生を囲み交流を図らせていただきました。
今回も、また、多くの方々にご協力いただき、学生達にとっても甲賀・湖南市における地域医療や歴史・文化を理解する大変有意義な研修になったようです。この場をお借りして、ご協力いただきました訪問先を初めとする皆様方に厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。
なお、今回の研修では、朝日新聞による取材がありました。
平成25年3月7日(木)に平成24年度滋賀医科大学の卒業式が挙行され、里親学生
支援事業としては、2回目の卒業生(看護学科7名)を送り出しました。卒業式当日は、
里親登録学生達の門出にふさわしく雲ひとつない晴れわたった空のもと、卒業生には
花束を贈呈し、里親学生支援室員が卒業生を囲んで記念撮影を行いました。今回卒
業する学生達は、大半が滋賀県内に就職することもあり垰田室長からは「今後は君た
ちも里兄(さとにい)、里姉(さとねえ)(里親の若手版?)となり、後輩たちを支援して
やってほしい」と激励の言葉がありました。
以下、当日いただいた卒業生7名からメッセージです。 l 滋賀のいろんな所へ、宿泊研修へ行って、地域の様子を見たり、 病院をたくさん見ることができ、とても勉強になりました。 ありがとうございました。 l 私も里親さんと同じ助産師になれました!! みんなと宿泊研修で一緒に話したり、医療のことを学べたりと ても充実してました。ありがとうございます。 l 里親登録させて頂いて良かったです。 里親さんと出会えて本当に幸せです。ありがとうございました。 l 沖島の離島での地域医療を知れたことが一番心に残っています。 先進医療だけでなく様々な現状を抱えている地域の問題を知れて よかったです。 l 滋賀の特性がよく分かる宿泊研修で、自分がこの土地で働くにあ たっての心に留めておくべきことが分かった気がします。 l 甲賀市に研修に行き、とても勉強になったことがとても印象に 残っています。ありがとうございました! l たくさんの地域を見て、滋賀の良さを知ることができました。 ありがとうございました。4月からは医大でがんばります。
平成25年2月14日(木)に看護学科棟の看護第1講義室において「地域里親学生
支援事業」の一環であるFD・SD研修会を医療人育成教育研究センター教育方法改
善部門との共催として、また、NPO法人滋賀医療人育成協力機構の後援として開催
しました。
研修会では、まず、里親学生支援室長であり、社会医学講座(衛生学)の垰田准教
授から「教職員が遭遇している『今時の学生』問題」として講演がありました。講演で
は、「里親学生支援室」が別途調査した「今時の学生」問題に関するアンケート結果を
基に、教職員が学生をどのように感じているのかについてのお話がありました。
続いて、精神医学講座 山田教授から、「学生の授業態度や学生生活上のマナー
の低下問題について」と題して講演がありました。講演では、先生の周囲で起こった
事例や、独自に教員から聞かれた話題を基にお話があり、先生からは、果たして我
々教員は学生に対し礼儀作法を教えてきたのだろうかという問題提起がありました。
最後に、学生の授業評価において毎回高い評価を得ておられる、呼吸器内科の長
尾講師(学内)から、「私の『授業への取り組み方』」と題して講演がありました。講演
では、学生が「欠席して損をした。」と思うような授業を行うため、「目を引くスライドの
作成」や「語呂合わせをして覚えさせる」など授業の工夫を行うことが効果的であり、
学生に授業内容を理解させるため、言い方やスライドを替えて、何度も繰り返すこと
が重要であるとのお話がありました。
終了後のディスカッションでは、「授業欠席者に資料を渡すべきか、渡さぬべきか」
について意見交換があったほか、アンケート調査では、「躾は家庭の問題であるが、
大学で行うことも必要である。」などの意見がありました。
なお、今回の研修会には80名を超える教職員の方々にご参加いただき、今後の
学生への指導や対応において大変参考になる有意義な研修になりました。
1月31日(木)、アーバンホテル南草津において「地域里親学生支援事業」の一環である「FD研修会・意見交換会」を開催しました。
当日は、里親・プチ里親の方々の他、医学科及び看護学科後援会の役員の方にもご出席をいただき、25名を超える参加者での研修・意見交換会となりました。
初めに生前に事業へご協力いただいたプチ里親の宮田智子さまがお亡くなりになられたことの報告があり、1分間の黙とうを捧げました。
その後、垰田里親学生支援室長より「滋賀が好きな医療人をみんなで育てる」というテーマで講演を行いました。
講演では、旧プログラム「地域「里親」による医学生支援プログラム」が始まった経緯や滋賀医療人育成協力機構を立ち上げることで、将来滋賀県で働きたいと考える医学生を県全体で応援できるようになったことなど、活動内容の報告も含めての説明がありました。
その後は、和やかな雰囲気の中、出席者の自己紹介などを含め意見交換や懇談が行われ、それぞれに交流が深められ有意義な内容となりました。
学生たちからは、「もっと事業に参加することで、将来どのような方向にすすみたいかの参考にしたい」「このような機会がもてることはとても有意義であり、これからも積極的に参加していきたい」などの意見が聞かれました。
ペアで参加された里親・里子の姿もあり、より一層交流ができる良い機会となったようです。
お忙しい中、ご出席いただきました皆様、ありがとうございました。
10月27日(土)〜28日(日)に滋賀医科大学の学園祭(若鮎祭)が開催され、里親学生支援室もブースを設けました。
場所は、昨年と同様に福利棟の一角を借り、今年もNPO法人滋賀医療人育成協力機構との合同でのブースとなりました。
ブースでは、「里親学生支援室だより」の拡大版や宿泊研修での写真(⇒
平成23年度 春の宿泊研修 平成24年度 夏の宿泊研修 .pdf)や、自治医科大学滋賀県同窓会「さざなみ会」とNPO法人滋賀医療人育成協力機構の共催で行われ里親登録学生も参加したワークショップ2012「家庭医in滋賀」の様子の掲示を行ったほか、宿泊研修におけるご講演のビデオを継続的に上映しました。
また、「学生支援ニュース」等の発行物を自由にお持ち帰りいただけるようにして、里親学生支援室の取り組みを広くPRするよう努めました。
里親の先生方にもご来場いただき良い交流の場となると共に、学生の保護者や一般の方々からは様々な質問をいただく等、より多くの方々に地域里親学生支援事業について関心を持っていただけたのではないかと思います。
ご来場のうえブースにお立ち寄りいただいた皆さま、ありがとうございました。
「永源寺等東近江方面の医療と歴史・文化を学ぶ」と題し、8月28日(火)29日(水)の2日間、NPO法人滋賀医療人育成協力機構が実施する宿泊研修に本学里親登録学生12名が参加しました。
1日目は、まず、東近江市役所を訪問し、西澤市長から東近江市の医療状況、国立病院機構滋賀病院及び東近江市立の2病院の病院改革といった東近江市の医療政策についてのお話を伺い、知識を広げたうえで、東近江市立蒲生病院を訪問しました。蒲生病院では、加藤院長の挨拶の後、徳田事務長より蒲生病院の概要や東近江市における病院の整備計画等についてのお話を伺いました。その後、休床中の病棟等、院内見学をさせていただきました。
東近江市役所の様子 蒲生病院の屋上にて
午後からは、里親であり、NPO法人滋賀医療人育成協力機構の理事でもある花戸先生の永源寺診療所を訪問させていただきました。まず、診療所内を見学させていただいた後、永源寺診療所が行っている「在宅医療」「地域包括ケア」「地域とともに」というテーマで診療所での先生の活動についてご講演をいただきました。また、同診療所で研修中の研修医2年目の2名の先輩医師からも学生に向けてアドバイスをいただきました。
その後は、東近江の歴史・文化を学ぶことを目的に臨済宗永源寺派の大本山である永源寺をボランティアガイドの案内により見学しました。
1日目の最後は、宿泊場所の「クレフィール湖東」での交流会でした。交流会第1部では、フォトジャーナリストの國森康弘さんから、ごく自然な家庭での介護の様子や家族の病人へのかかわり方、そしてその中での医師の役目等を考えさせられる写真を見せていただきながら“看取り”についてご講演いただきました。引き続き、NPO法人滋賀医療人育成協力機構の副理事長である小串医院の小鳥先生からは、「医師不足・医療崩壊の危機の中で地域の医療福祉の連携により住民を支える三方よし研究会の歩みと挑戦」というテーマで東近江圏域の地域医療連携の取り組み等についてご講演いただきました。
また、交流会第2部では、西澤東近江市長を始めとする訪問先の方々・里親やプチ里親の方々等にもご参加いただき、それぞれのお立場からご意見をいただきました。学生や教職員からは本日の研修の報告や意見を発表する等、貴重な交流の場となりました。
2日目は、まず、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された「五個荘金堂の町並み」にある、近江商人屋敷を見学しました。
その後、学生達は、3班に分かれてそれぞれ「結の家デイサービスセンター」「デイサービスセンター加楽」「障害者就労継続支援 湯屋の里」に研修に伺いました。
午後からは、本研修の最後の訪問先である国立病院機構滋賀病院に伺いました。まず、本学卒業生でもある井上院長よりご挨拶をいただいた後、学生達から自己紹介を行いました。そして、来見副院長より「東近江の医療について」のお話を伺い、その後、2班に分かれて院内をご案内いただきました。その際には、新病棟の建築現場等も見せていただき、1日目に西澤東近江市長からのお話にもあった、東近江の地域医療再生に向けた取り組みが着々と進んでいることを感じ取ることができました。また、3年前に滋賀病院を訪問した教職員からは、当時に比べて医師、看護師等のスタッフが増え、閉鎖されていた病棟が再開され、活気がみなぎっているとの感想も聞かれました。最後に前田内科診療部長から「東近江市の地域特性と疾患」というテーマでご講演いただきました。ご講演では、東近江地域特有の症例をご提示いただきながら、地方の病院に勤務していても論文等を発表することにより、世界に向けて様々な情報を発信できることを学びました。

今回も、また、多くの方々にご協力いただき、学生達にとっても東近江における地域医療や歴史・文化を理解する大変有意義な研修になったようです。この場をお借りして、ご協力いただきました訪問先を初めとする皆様方に厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。
なお、今回の研修では、東近江ケーブルテレビ・滋賀報知新聞・びわ湖放送・読売新聞及び中日新聞の同行取材がありました。
「余呉・長浜等湖北方面の医療と歴史・文化を学ぶ」と題し、3月22日(木)〜23日(金)の2日間、NPO法人滋賀医療人育成協力機構が実施する宿泊研修に本学里親登録学生6名が参加しました。
1日目の午前中は、長浜市内をボランティアガイドの案内により、「長浜御坊」の名で呼ばれている大通寺や長浜曳山まつりの歴史・文化が分かる曳山博物館を見学しました。昼食には、長浜名物「のっぺいうどん」を食し、食後の約1時間、各自、思い思いに黒壁スクエア等、長浜市内を観光しました。
午後からは、長浜赤十字病院を訪問し、濱上病院長より挨拶を受けた後、東日本大震災時における石巻赤十字病院の活動記録のDVDを視聴し、病院の施設を見学させていただきました。 長浜赤十字病院での様子 次に向かったのは、市立長浜病院です。市立長浜病院でも、多賀副院長から挨拶を受けた後、現在、市立長浜病院で勤務されている滋賀医科大学の3名の卒業生から、本人らの経験談に基づく、様々なアドバイスをいただきました。また、その後は、院内も見学させていただきました。
市立長浜病院での様子 宿泊先の「長浜ロイヤルホテル」での交流会第一部では、長浜市立湖北病院の田中副院長より「湖北病院の地域医療」というテーマでご講演をいただきました。 また、交流会第二部では、訪問先の市立長浜病院に勤務されている滋賀医科大学の卒業生の先生、長浜市役所やプチ里親など11名の方々にご参加いただき、それぞれの立場から貴重なご意見をいただきました。学生からは、本日の研修での感想や医師又は看護師を目指すきっかけなどの話があり、今回、参加学生が少なかった分、より密度の濃い意見交換・交流の場がもてたようです。 交流会1部でのご講演 質疑応答の様子 2日目は、あいにくの雨でしたが、午前中は、江戸中期の儒学者である雨森芳洲の生涯をたどり、思想や業績を顕彰するとともに、東アジアとの交流と友好をめざす拠点である東アジア交流ハウス雨森芳洲庵を見学しました。次に、日本全国に七体ある国宝十一面観音の中でも最も美しいとされる渡岸寺観音堂の十一面観音を拝観し、その後、古くから眼の仏様、延命息災の仏様として信仰を集めてきたお地蔵様が奉ってある木之本地蔵院に参拝しました。
雨森芳洲庵での様子 木之本地蔵院
そして、長浜市立湖北病院を訪問し、田中副院長の案内で病院内や併設する介護老人保健施設「湖北やすらぎの里」など4つの施設を見学し、それぞれの施設の果たす役割について、分かりやすく説明していただきました。
午後からは、長浜市立湖北病院杉野診療所への出張診療に同行させていただき、診察現場を見学させていただいた後、地域住民の方々や長浜市議会議員の方に地域の現状をうかがいました。学生からは、地域住民の方々から、直接、医療を求める切実な声などの地域医療の現実をお伺いすることができ、普段の大学での学習では得られない貴重な機会を得て、将来について考えていくためのヒントを得たとの声がありました。
長浜市立湖北病院見学の様子
杉野診療所での診療見学 地域の方との交流の様子
今回の研修も、また多くの方々にご協力いただき、学生達にとっても大変有意義な研修になったようです。この場をお借りして、訪問先を初めとする皆様方に厚くお礼申し上げます。
なお、長浜市立湖北病院では、京都新聞社及び中日新聞社の同行取材がありました。
10月29日(土)〜30日(日)に滋賀医科大学の学園祭(若鮎祭)が開催され、里親学生支援室もブースを設けました。
場所は、昨年と同様に福利棟の一角を借り、今年は6月に設立されたNPO法人滋賀医療人育成協力機構との合同でのブースとなりました。
ブースでは、「里親学生支援室だより」の拡大版や宿泊研修の写真等の掲示のほか、FD研修会や宿泊研修におけるご講演のビデオを継続的に上映しました。
また、「学生支援ニュース」等の発行物を自由にお持ち帰りいただけるようにして、里親学生支援室の取り組みを広くPRするよう努めました。
里親の先生方がブースにご来場された際には、現在の取り組み内容についてご意見をいただいたりして、良い交流の場となると共に、学生の保護者や一般の方々からは様々な質問をいただく等、より多くの方々に地域里親学生支援事業について関心を持っていただけたのではないかと思います。
地域「里親」ブースの様子
ご来場のうえブースにお立ち寄りいただいた皆さま、ありがとうございました。
「高島・朽木等湖西方面の医療と歴史・文化を学ぶ」と題し、8月30日(火)〜31日(水)の2日間、宿泊研修を実施しました。昨年度をもって文部科学省から援助を受けた学生支援GPが終了したため、今年度からは、新たに設立されたNPO法人滋賀医療人育成協力機構の支援を受けた事業として、滋賀県出身で他大学に学ぶ学生にも参加呼びかけをして取り組みました。参加者は自治医科大学の学生1名を含む教職員合わせて22名での研修となりました。また、今回は、先の里親学生支援室員と学生との懇談会で学生から出されていた意見を受けて、少人数で地域の医療機関や福祉施設を訪問し体験的に学ぶことを中心とした研修としました。
1日目のそれぞれの研修先へ向う車中では、垰田室長(社会医学講座衛生学 准教授)による大津市・高島市の総合病院や地域の医療機関との役割等の説明を聞きながら、大津市の社会保険滋賀病院、大津市民病院、大津赤十字病院、琵琶湖大橋病院の外観を車中より見学しました。また、自治医科大学生の自己紹介などもあり、終始和やかな雰囲気で過ごすことができました。
「道の駅びわ湖大橋米プラザ」での昼食後は、ふくた診療所を初め、マキノ病院、朽木診療所、まつもと整形外科、特別養護老人ホームふじの里、特別養護老人ホーム清風荘へとそれぞれ分かれて研修に伺いました。
ふくた診療所では、里親でもある福田院長のもと、医学科4年の学生1名が訪問診療の同行実習に参加させていただきました。参加した学生は、日頃、坂本から北小松の9駅にまたがる地域を訪問診療に回っておられる先生の御苦労や大学の講義では聞くことのできない地域医療の魅力について伺うことができたようです。その中で、「医療技術じゃなくてできる医療がある」との言葉が非常に印象的であったと申しておりました。
マキノ病院では、医学科3年と2年の学生3名が訪問看護の同行実習に参加させていただきました。実習では、小規模多機能型介護施設に隣接した適合高齢者専門賃貸住宅を訪問させていただき、参加した学生は、スタッフの方が事務的な事から食事の世話までされていることや利用者の方とスタッフの関係が近く、明るい雰囲気の中で過ごされていることが印象的であったとのことでした。
朽木診療所では、川嶋所長のもと、医学科4年と3年の学生2名が安曇川ふれあいセンターでの1歳6か月の乳幼児健診を見学した後、パーキンソン病の患者さんのお宅への訪問診療に同行させていただきました。乳幼児健診では、子供の心音を聞く体験をさせていただいたり、訪問診療では訪問リハビリの方と訪問先で遭遇し、その様子を見学させていただくなど少人数での研修ならではの体験ができたとのことでした。
まつもと整形外科では、里親でもある松本院長のもと、医学科3年の学生1名が診療見学実習を行いました。松本先生からは、開業に至った経緯のお話を伺ったり、実際の診療の様子を見学させていただきました。参加した学生は、診療についてはいろんな検査をして病名をつけられるよりもしっかりと治療してもらうことで満足してもらえることが大切であり、開業医として単調になりがちな日常で人と人とのコミュニケーションを充分に行う事でモチベーションを上げることがやりがいに通じるとの話が印象的であったとのことでした。
特別養護老人ホームふじの里には、医学科1年の学生3名と教職員が訪問させていただきました。坂東施設長からの地域の現状や施設の概要についてのお話の後、施設内を見学させていただきました。施設の特徴として、利用者の行動の制限をなくすかわりにカメラを用いた安全管理システムを導入していること、食事では三食とも食べたいものを自由に選べるカフェテリア形式となっていることなど入所者のことを考えた取組みについて説明がありました。見学後は、施設長から改めて施設や入所者状況についてのお話の後、看護師・介護士・生活相談員など現場で働く職員から、それぞれのお立場でのお話を聞くことができました。看護師の方からは、人数が少ない為に幅広い知識と技術が必要なことや職員間の連携の大切さについてのお話がありました。また、福祉施設といえども入所者の状況は年々重度化しており、施設ではできる処置も限られていることから、地域の病院の支えがあってこそやっていけるとのことでした。介護士の方からは、介護的に難しいケースを受け入れる中で医療行為を行うことやリスクの高い夜勤が特に不安であるとのお話がありました。学生からも事故があった時の対処などについて熱心に質問があり、非常に有意義な研修となりました。最後に、学生たちへ「地域に根差した医師になって欲しい。そのために、まず自身の家族の様子を実感して欲しい。自分の両親や祖父母の加齢の遷移を見ることで学べることがある。高齢者特有の状態などをよく理解し、地域住民にとって身近な先生になって欲しい。」とのメッセージをもらって施設を後にしました。
特別養護老人ホームふじの里
特別養護老人ホーム清風荘には、医学科の2年と1年の学生3名と教職員が訪問させていただきました。まず、前田施設長から施設の概要についての説明をいただいた後、隣接している今津病院との連携についてのお話を伺いました。その後、施設でも数少ない医療従事者である近藤看護師より、医療従事者としてのやりがいや判断の難しさ等についてのお話を伺いました。また、生活相談員の方の案内で、施設内を見学させていただいた際には、入居者自身の自宅で使用している家具が持込まれていたり、食事を作ることのできるキッチンが備わっていたりと、より自宅の環境に近い状態を実現するよう工夫されていました。その他、ローラー付きの椅子やすべての部屋に患者さんを移動しやすいように天井取り付けのリフトがあるなど、入居者だけでなく、スタッフにとっても優しい施設として取組まれていることを実感しました。学生達も直接スタッフの方々の生の声を聞くことができて、充実した時間を過ごすことができたようです。
特別養護老人ホーム清風荘
宿泊場所の「びわ湖畔白浜荘」での交流会第1部では、保健師でもある高島市役所健康福祉部健康推進課の清水主監より「高島市の地域と地域の医療・福祉について」というテーマで特徴や課題を分かりやすくご講演いただき、続いて、研修先としてもお世話になった朽木診療所の川嶋先生からは「朽木での診療活動について」というテーマで地域における医療活動の実情等をご講演いただきました。それぞれの講演では、学生からも熱心な質問がありました。
交流会1部 質疑応答の様子
また、交流会第2部は、高島のご当地B級グルメでも有名なとんちゃん焼きやマスのお刺身を食しながらの会となりました。研修先や里親・プチ里親など8名の方々にご参加いただき、それぞれのお立場からご意見をいただきました。学生や教職員からは研修内容の報告や意見発表をするなど、貴重な情報交換・交流の場となりました。 2日目は、近江高島駅近くにある公立高島総合病院の外観を車中より見学した後、「われ〜は湖の〜子〜♪」で知られる「琵琶湖周航の歌」の発祥の地である今津町の「琵琶湖周航の歌資料館」を見学しました。資料館には、歌にまつわる様々な資料が展示されており、多くの演奏家や歌手によって歌われた琵琶湖周航の歌を聞くことができました。その後、1分ほど湖岸へ歩いた先にある、琵琶湖周航の歌の歌碑の横で記念写真を撮りました。 次に向ったのは、大正12年当時の彦根町に本社があった百三十三銀行(現在の滋賀銀行)今津支店としてヴォーリズ建築事務所の設計によって建てられた「今津ヴォーリズ資料館」です。資料館では、ガイドの方から、ウィリアム・メレル・ヴォーリズの活躍や当時の今津の街の賑わいの様子を伺った後、同じくヴォーリズの設計で近くに現存し平日には幼稚園として使用されている今津教会や旧今津郵便局の建物を見学しました。 今津ヴォーリズ資料館と旧今津郵便局 その後は、朽木地区へ向い、最初に訪問したのは、600年にわたり領主であった朽木家代々の菩提所でもある興聖寺でした。住職からはお寺の歴史等についてお話を伺い、国の重要文化財の本尊釈迦如来坐像を拝観させていただきました。また、同境内では、室町幕府の第12代将軍足利義晴が京都の兵乱を避け、朽木氏を頼って身を寄せた時に造営された庭園を見ることができ、朽木地区の長い歴史の重みを感じることができました。 最後は朽木鯖街道へ向いました。時間の都合上、街道を散策することはできませんでしたが、朽木陣屋跡や朽木資料館を見学し、朽木地区の歴史や雪深い地域ならではの昔の人々の暮らしぶり等について学ぶことができました。
興聖寺
朽木陣屋跡と朽木資料館
今回の研修もまた多くの地域の方々にご協力いただき、学生たちにとっても地域医療や地域の歴史・文化に対する知識を深められた大変有意義な研修になったようです。
この場をお借りして、ご協力いただきました訪問先を初めとする皆様方には厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
6月21日(火)の昼休み、「地域『里親』学生支援」事業に新たに参加した第1学年の学生5名(新規7名のうち)と登録学生21名(既存78名のうち)と学内室員との懇談会を、CMC(クリエイティブモチベーションセンター)ホールで開催しました。
まず、初めに、室員及び先輩の里親学生からの自己紹介があり、続いて新たに本事業に参加した新入生から参加したきっかけなどを含めた自己紹介が行われました。
その後、相見室員から改めて新入生のために本事業の趣旨の説明や里親の方々との交流等の事業の進め方についての説明がありました。また、先の里親学生への宿泊研修についてのアンケートにより、夏の宿泊研修を、8/30〜31に実施すること、今年度からは昨年度を持って学生支援GPが終了したため、NP O法人が中心となって宿泊研修を含めた様々な事業を実施していくため、里親学生には若干の費用負担が増えることなどの報告がありました。
そして、夏の宿泊研修の実施に当たって、過去に宿泊研修に参加した経験のある里親学生に意見を募りました。その意見の中には、一つの研修訪問機関をもっとじっくり見たい、単にスライドでの説明よりも体験談等を聞きたい、交流会では、病院の先生や里親・プチ里親の方々ともっとじっくりと話す時間が欲しい等、具体的に多くの意見が出され、学生たちの事業への意識の高さが感じられる会となりました。
今回の宿泊研修は、実施の前週の3月11日(金)に、東北地方太平洋沖地震が発生し、東日本の広域に甚大な被害がもたらされたことから、実施の適否について関係者で協議の結果、次のような考えに立ち、訪問施設等のご理解もいただいたうえで、予定どおり実施することにしました。(以下、里親学生支援室長から里親GP登録学生等へ実施前日に配信された電子メールの文面)
「里親」宿泊研修の実施について
3月11日の「東北関東大震災」のあまりにも痛ましい状況に発する言葉がみつかりません。
お亡くなりになった方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された方々に心からお見舞い申し上げます。
ところで、明日からの「里親」宿泊研修についてです。
中止も検討しましたが、「里親」宿泊研修の目的が観光ではなく、地域を理解し、地域の医療の大切さを学生が理解することを目的とした研修であることを重視し、予定通り実施することといたしました。また、医師や事務職員を災害支援のために派遣し、厳しい職員体制で診療を行っている診療所からは、困難はあっても予定通り受け入れてくれる旨の申し出もありました。
大災害に見舞われている現地で、住民の命を支えるために、また、身内の死をご家族が受け入れることができるよう必死で働いている専門職集団の一つが医療職です。
将来の医療の担い手である学生たちとそうした医療人の責務を学び、滋賀の医療を平時だけでなく非常時でも支えることができる医療体制について考える機会にしたいと思います。
里親学生支援室長
垰田 和史
「大津市西部地区・草津方面の医療と歴史・文化を学ぶ」と題し、3月15日(火)〜16日(水)の2日間、宿泊研修を実施しました。
バスでの出発に際し、垰田室長の発声により、震災でお亡くなりになった方々のご冥福を祈り全員で黙祷を捧げました。
1日目は、滋賀県立精神医療センター・近江草津徳洲会病院・草津総合病院を外観見学の後、世界文化遺産に登録されている比叡山延暦寺へと向かいました。
到着後は、まず阿弥陀堂へ。室員で解剖学講座准教授の相見先生から、毎年5月にこのお堂で営まれる滋賀医科大学の解剖体納骨慰霊法要の様子などの説明を受けました。また、1200年間守り継がれた「不滅の法灯」で知られる、国宝・根本中堂も拝観しました。
比叡山延暦寺阿弥陀堂
根本中堂
昼食の後は、山道を30分程度歩き、献体いただいた方々の分骨された御遺骨が納骨されている横川の大学霊安墓地へ向かいました。ここでは参加者全員で草取り・落ち葉かき・溝掃除など清掃作業を行い、最後に黙祷を捧げて下山しました。
その後は2班に分かれて、坂本民主診療所とケアタウンからさきの訪問でした。
坂本民主診療所には、医学科3年の4名、看護学科2年の3名と引率の教職員3名の計10名で訪問しました。まず、併設されている介護老人保健施設・日和の里を訪問し、1階にある100円喫茶で、診療所開設30周年を記念して作成されたDVDの映像を基に、垰田施設長から、診療所の沿革や概要についてご説明いただきました。その後、出崎副施設長と福塚医学生担当のお二人に、2階と3階にある入所施設や通所リハビリエリアをご案内いただき、地域や家庭の結びつきを大切に運営されていること等についてご説明いただきました。続いて、診療所に移動し、多目的ホールや外来エリアをご案内いただき、地域の保健医療センター的な役割を果たされていることを感じました。最後に、徒歩で在宅ケアステーション・コスモスを訪れ、看護師の方々から24時間体制で在宅介護を支えておられること等について説明を受けました。いずれの施設も明るい家庭的な雰囲気で、周辺住民の皆様から信頼されていることが感じ取れました。
ケアタウンからさきでは、扇田在宅部長より老人介護を中心にご説明いただき三大介護、介護保険などを含め、大津市にしかないサービス自助・互助・共助についてもお話いただきました。交流会第1部で講演をお願いしていた越智先生のお名前もあがり、ケアタウンからさきはとても信頼しておられるようでした。
また、石橋ケアマネージャーからは、「歳をとるということ」のお話を伺いました。
その後、扇田在宅部長に院内を案内していただき、ご自慢の檜風呂をはじめ食堂や交流スペースを見学させていただきました。
バスを待つ十数分も学生たちは、扇田在宅部長を囲み、介護などの話をしていました。
宿泊場所でもある琵琶湖グランドホテルでの交流会では、第1部として、おち医院 院長の越智眞一先生に「大津地域の医療」というテーマで地域における医療活動の実情等ご講演いただきました。
まずは自己紹介として、開業されてから現在に至る診療のこと、続いて、大津市医師会の会長としてのお仕事のこと、そして大津市の地域医療として、公的病院・私立病院・開業医などそれぞれの役割や連携についてご講演いただきました。
交流会第2部では、訪問先の副院長や滋賀医大卒業の先輩方、病院関係の方、里親・プチ里親・学外室員の方々など13名の方にご参加いただき、それぞれのお立場からのご意見を伺い、学生たちも質問や自分の意見発表をするなど貴重な情報交換・交流の場となりました。
また、途中、学生の提案により、今回の大震災で亡くなられた方々へ黙祷を捧げる場面もありました。
2日目の最初は、時折雪の舞う中、近江八景の一つ堅田の落雁として有名な浮御堂の見学でした。湖上通船の安全を発願し建立されたそうです。
その後、ボランティアガイドの方たちの案内で、日吉・坂本地区を散策しました。全国三千余社の山王さんの総本宮・日吉大社や穴太衆積みの石垣と白壁に囲まれた延暦寺門跡寺院・滋賀院門跡など歴史と文化を感じることができました。
午後からは、前日同様2班に分かれ、大津市民病院と大津赤十字病院を訪問しました。
大津市民病院では、片岡院長のご挨拶のあと、地域医療連携室の松井次長に院内を案内していただきました。感染症病棟では、施設はあっても利用が無い方がいいとおっしゃっておられました。またヘリポート見学は、はじめての学生もおり驚きの声が上がっていました。その後、透析室では11期生の磯野先生(血液浄化部診療部長)に透析に関しての説明を受けました。また、緩和ケア病棟では、ちょうどコンサートが開かれており、患者さんたちの穏やかな顔が印象的でした。マタニティ教室の様子も見学させていただき、ご夫婦で参加されている方もおられました。最後には、辻村副院長にご挨拶いただき大津市民病院をあとにしました。
大津赤十字病院では、廣瀬院長から、滋賀医科大学とは開学前から深い関係があること、病院には地域医療の基幹として、地域医療支援病院、地域がん診療連携拠点病院、救命救急センター、総合周産期母子医療センター、基幹災害医療センター、臨床研修指定病院等の役割を併せ持ち、殊に、今回の東北・関東地方における大震災による被災地へはいち早く医療救護班・DMATを連続して派遣されていること等についてご説明いただいた後、100周年記念DVDを視聴させていだきました。続いて、土井副院長と伊吹看護部副部長から、本学卒業後、同院に勤務している若い医師(平成22年卒・孫 永基さん、平成21年卒・財間 千景さん)と看護師(平成21年卒・森野 有香さん)の紹介があり、各先輩から後輩達にとして、働きがいや医療について思うこと等について、ご説明いただきました。その後、2班に分かれ、岡本副院長らの案内で、救命救急センター、備蓄倉庫、NICUを見学させていただきました。いずれも県下に誇れる施設・設備との説明もあり、一同納得の内容でした。
大津赤十字病院にて
今回の研修もまた、たくさんの方々のご協力によりとても有意義で、学生達が地域の医療や今後の進路を考えるうえで貴重な体験となりました。
この場をお借りしてお忙しい中、ご協力いただきました訪問先を初めとする皆様方に、厚く御礼申し上げます。本当にありがとうございました。
1月17日(月)、クサツエストピアホテルにおいて「里親GP」の事業の一環である「FD研修会・意見交換会」を開催しました。
当日は、数日前からの厳しい冷え込みにより天候が心配される中にもかかわらず、里親・プチ里親の方々の他、医学科後援会の役員の方にもご出席をいただき、30名を超える参加者での研修・意見交換会となりました。
FD・意見交換会の様子
垰田里親学生支援室長の挨拶の後、服部副学長に「滋賀の医療の担い手育成を支援する新しいとり組みについて」というテーマで講演していただきました。
医学科入学定員増の推移や地域枠の状況に続き、平成22年度をもって文部科学省の補助事業としては終了となる『地域「里親」による医学生支援プログラム』の成果等についてお話いただき、また、それを踏まえて今後の課題として、大学が県・市町・病院・医師会などと協力して取り組むべき事業について講演されました。
次に、垰田室長から「2010年 活動報告」として、過去一年の間に行った主な事業等について、スクリーンにスライドを映し出しながら報告がなされました。
その後は、出席者の自己紹介などを含め意見交換や懇談が行われ、予定の2時間が短く感じられる有意義な内容となりました。
参加の方々からは、事業を高く評価いただいたうえに、今後も協力は惜しまない等のありがたいお言葉も頂戴しました。
学生たちからは、「もっとたくさんの方と交流をしてお話を聞きたい」など前向きな意見を聞くことができ、また、ある学生からは、「当日の出席について里親の先生から声を掛けていただき参加を決めました」ということも聞きました。
それぞれの形で交流されていることを改めて知り、この事業の継続・発展の必要性を強く感じました。
副学長の講演
意見交換・交流会の様子


お忙しい中、ご出席いただきました皆様、ありがとうございました。
11月9日(火)・12日(金)・16日(火)・18日(木)の4日間、マルチメディアセンター2階会議室において、12時20分から約30分間、昼休みを利用して、里親GP登録学生を対象に、今年度(平成22年度)第2回目のコミュニケーションセミナーを開催しました。
初めての開催であった前回6月(第1回)とは方法を変え、理論編2回と実践編2回に分け、講師を里親学生支援室員でもある、看護学科長・臨床看護学講座(精神看護学)の瀧川 薫教授に担当いただき、「医学生・看護学生のコミュニケーションセミナー」と題して行いました。
セミナーの内容は5つのパートに分かれ、パート1では「コミュニケーションの前提」として、安心感と信頼感、位置関係の重要性など、パート2では「自己表現とコミュニケーション」として、自己表現の3つのタイプなど、パート3では「コミュニケーションの基礎知識」として、コミュニケーションの分類やヒューマンコミュニケーションの相互作用など、パート4では「コミュニケーション技法」として、傾聴の姿勢や質問のしかた等、基本的関わり技法など、パート5では「コーチングスキル」として、ペーシング・メッセージ・質問の種類などについて、いずれも親しみのもてるスライドを提示いただきながら、医療従事者を想定して分かりやすく説明していただきました。
学生たちが、今回のセミナーで得たことを、将来の医師・看護師等を意識しながらも、まず身近なところから役立て、里親やプチ里親の方など、目上の人や一般の地域の人たちとのコミュニケーション能力を高めるきっかけとすることを期待しています。
なお、残念なことに、今回、参加学生が少なく、講師の瀧川教授にはご迷惑をおかけしましたが、これにつきましては、今後の検討課題として、次回開催の機会に活かさせていただくこととしました。
10月23日(土)・24日(日)に滋賀医科大学の学園祭(若鮎祭)が開催され、里親学生支援室もブースを設けました。
昨年と同様に福利棟の一角を借りて、事業のPRポスターや「里親学生支援室だより」の最新版、宿泊研修の写真・新聞掲載の記事の他、「里親GP」事業の成果と現状を踏まえての「NPO設立」計画(案)についての資料の展示を行いました。
また、FD研修会や宿泊研修における講演の様子のビデオも継続的に放映しました。
「学生支援ニュース」等の発行物も自由にお持ち帰りいただけるようにするなどして事業のPRに努めました。
今年は、本プログラムを知って来場される方もあり、また興味を持って資料を持ち帰っていただく方もあるなど地道な活動が徐々に浸透してきていることを実感しました。
地域「里親」ブースの様子 中庭のエリアでは、昨年の初回に引き続き、「東近江市」が出店、揃いの赤いハッピを羽織って、地域医療写真展と併せてジェラートと石焼きいもの販売などにより、盛んに市をPRされていました。
「東近江市」のブース
ご来場のうえブースにお立ち寄りいただいた皆さま、ありがとうございました。
1.日 時: 平成22年9月26日(日)
13時30分〜16時00分
2.会 場: ホテルピアザびわ湖
6階クリスタルルーム
(大津市におの浜1−1−20,
℡ 077—527−6333)
3.テーマ:
「滋賀の医療と医師・看護師養成を考える」
里親学生支援室では、『地域「里親」による医学生支援プログラム』事業のシンポジウムとして、大学を主催に県民公開講座を開催しました。
学長の挨拶、垰田室長による事業報告の後、各方面からお招きしたシンポジストの方々に、短い時間ではありましたがそれぞれのお立場からテーマに沿った形で、現状の報告や今後の方向性などについてスライドを交えてご講演いただきました。
医師会副会長の小鳥輝男先生からは、前東近江市医師会会長としてご尽力された東近江市病院等整備計画や、三方よし研究会などの活動を中心にお話しいただきました。
病院協会会長の冨永芳徳先生からは、深刻な県内の医師・看護師不足の実情を、具体的に表やグラフを使ってご説明いただき、今後の医師等確保への対策などについてお話しいただきました。
小鳥先生の講演
冨永先生の講演
看護協会の中西京子先生からは、看護師の実情と看護職が生涯を通して働き続けられるための環境作りの大切さなどについてお話しいただきました。
長浜保健所所長の嶋村清志先生からは、医療・福祉は地域を診る・知ることから始まる、そのためには地域の生活を住民から学ぶことが大切であることを知らなければならない、と話され、地道な活動の様子を中心に講演いただきました。
中西先生の講演
嶋村先生の講演
最後に服部副学長からは、医学科入学定員増の推移や地域枠の状況に続き、「里親GP」事業の成果と現状を踏まえての今後の課題やNPO設立を計画していること等について講演されました。
また、シンポジストの皆さま方からは、「里親GP」に対して、今後の期待も込めて高い評価をいただきました。

休憩後には、プチ里親の方などから患者・一般市民としての立場からご意見・ご希望を話していただいたり、大学から提示のあったNPO設立の計画について、実際にNPOの運営に携わっておられる方から今後の参考となるような貴重なご意見等をいただくなど、活発な意見交換が行われました。


意見交換の様子
行政、医療関係、里親・プチ里親、各種団体の方など、約60名のご参加をいただき、大変有意義な公開講座となりました。
お忙しい中ご参加いただきました皆さま、ありがとうございました。
「彦根・米原・伊吹山方面の医療と歴史・文化を学ぶ」と題し、8月26日(木)〜27日(金)の2日間、宿泊研修を実施しました。8月下旬にも関わらず、大変な猛暑の中、学生・教職員合せて55名という過去最多の大人数での研修となりました。
1日目は、滋賀県で一番高い(標高1377m)伊吹山に登りました。珍しい高山植物や周りの景色に目をやりながら遊歩道を歩くこと約40分。山頂からみる大パノラマは格別でした。
午後一番は、地域包括ケアセンターいぶきでお世話になりました。まず、同センターに隣接する伊吹薬草の里文化センターへ出向いて来ていただき、臼井先生から沖縄・座間見島での離島医療を中心に地域医療について、ランチョンセミナー形式でお話を聞かせていただきました。
沖縄の楽器・三線で演奏も披露いただき、沖縄ムードに包まれたひと時でした。その後、ケアセンターへ徒歩で移動して、畑野センター長らのご案内による施設見学となりました。
臼井先生のお話
地域包括ケアセンター見学
ゆったりとした施設内には、患者さんらが和やかな気分になれるよう、畑野先生撮影の花の写真などがいたるところに飾られていました。医学科3年の学生1名は畑野先生の往診にも同行させていただき、患者さんから教えられることがあり、また、先生からは地域に密着してその地に根差した医療を実践されていて素晴らしいと思った、との感想がありました。
次に、湖東医療圏の急性期医療を担う中心的な病院である彦根市立病院を訪問しました。赤松院長はじめ多数の関係の方々にご列席いただき、矢野副院長の総合司会により、院長から病院概要のご説明の後、救急センター所長の金子先生から「救急医療」のお話、広報委員会委員長の綿貫循環器科部長から「彦根市立病院ふれあいまつり」等のお話をそれぞれ伺い、地域や地域住民への熱心な働きかけを感じました。また、参加学生全員に将来の希望等について発言の機会をいただき、小児科医、産婦人科医、救急看護師等の他、滋賀県の医療に貢献したい等、各自思っているところを述べました。
その後、院長はじめ多数の方々のご案内により5班に分かれて院内を見学させていただきました。最後には、屋上階のヘリポートへ特別に案内いただき記念撮影までしていただきました。
宿泊場所でもある彦根ビューホテルでの交流会の第1部では、地域包括ケアセンターいぶきのセンター長である畑野先生に、日頃実践されている地域包括ケアについて、患者さんとのふれあいや伊吹山の写真等も織り交ぜ、分かり易くご講演いただきました。
会場を隣に移しての第2部は、学外から彦根市の松田副市長にもご参加いただき、また訪問先の病院長や副院長・病院関係の方々、行政の方、里親・プチ里親の方々など総勢20名の方にご参加いただき大変賑やかな交流会となりました。
松田彦根副市長
ご参加の皆様方からは、各々の立場等での地域の医療についての考えや思い等についてメッセージをいただき、貴重な意見(情報)交換、懇談の場となりました。また、彦根市のご厚意により、近年のゆるキャラブームの火付け役となったマスコットキャラクター“ひこにゃん”がサプライズとして登場すると、会場は一層盛り上がり、結果、ステージ での記念撮影となりました。“ひこにゃん”の参加にも、ご配慮ご尽力いただきました、彦根市の皆様方ありがとうございました。
ひこにゃん登場
第2部終了後、学生たちは、学生同士交流会で引き続き親睦を深めました。
2日目の最初は、国宝・彦根城でした。3名のボランティアガイドの方々の案内で、天守閣にも上り、眼下や周辺の景色を楽しんだ後、城山のふもとにある玄宮園を周遊しました。ガイドさんの説明も効果的で、江戸の時代に想いをはせ、歴史の重みを感じました。その後、夢京橋キャッスルロードで短いフリータイムの後、再び、バスに乗り込みました。
彦根城と玄宮園
午後は、友仁山崎病院を訪問しました。人間ドック専用の階にあるラウンジに案内いただき、山本病院長から病院の概要として、理念や時代と地域の要請を受け入れ医療を提供されておられること等についてお話の後、7期生の林先生・9期生の作本先生からは各々の立場から先輩としてのお話を、浜副看護部長からは橋本看護部長からのメッセージを代読いただき、最後にモニターの映像で病院紹介をしていただきました。
友仁山崎病院でのお話
研修最後の訪問先は、精神科医療でも歴史のある豊郷病院でした。佐藤院長はじめ多数のご列席の方々のご紹介の後、佐藤院長から病院の沿革や概要、友吉名誉院長(本学名誉教授)から病院の創設(創立)等歴史、9期生の成田精神科部長から精神科医療の取り組み等について、それぞれご説明いただきました。その後、3班に分かれ、力石看護部長らの案内で、一般病棟とは違った工夫等を施した精神科病棟等を見学させていただきました。
豊郷病院での見学 精神科病棟
2日間ともとても暑い中での研修でしたが、訪問させていただいた医療機関では、それぞれの理念に基づく特長を生かした患者さんに対する熱い想いがひしひしと伝わってくる、そんな研修となりました。学生達もまた、新たな思いや考えを抱き、大切なものが一つ増えたと思います。
今回の研修におきまして、お忙しい中貴重なお時間を割いてご協力いただきました皆様、本当にありがとうございました。
なお、地域包括ケアセンターいぶきでは中日新聞の同行取材がありました。
日 時:平成22年7月22日(木)
午後5時30分〜午後7時00分
講 師:医療法人社団 小串医院
理事長 小鳥 輝男(おどり てるお)先生
テーマ:「東近江地域での地域医療再生の取り組み」
会 場:看護第1講義室(看護学科棟1階)
前東近江医師会会長として、地域医療の再生にむけて東近江市の地域医療体制検討会の議論をリードし、地域の医療や福祉の関係者と市民が参加した「三方よし研究会」を組織され、患者を中心にした医療と福祉の連携を追求されてこられた、小鳥 輝男先生(現滋賀県医師会副会長)を講師としてお招きし、里親学生支援室と地域周産期医療学講座との共催で、学内教職員を基本の対象として行いました。
小鳥先生から、東近江市内にある国公立病院の機能を再編し、滋賀病院を本学も参画する市域の中核病院((仮称)東近江総合医療センター)として位置づけ、二つの市立病院は後方支援施設の役割を担うとする等の東近江市病院等整備計画の概要や「三方よし研究会」の活発な活動を通じての地域連携完結型医療や地域医療とは医療をとおしての地域づくり(町づくり)であること等についてご講演をいただき、その後、質疑応答を含めた活発な意見交換が行われました。
今回の参加者は約40名でしたが、学内からは学長と病院長にもご出席いただき、また、学外からは滋賀県や東近江市の関連部署にお勤めの里親、プチ里親の方々のほか、里親学生支援室の学外室員や後援会の役員の方等、多方面から多数ご参加いただき、参考となる様々な情報等を頂戴しました。
ご多忙の中、多数ご参加いただきまして、ありがとうございました。
講演される小鳥先生 研修会の様子
6月29日(火)の昼休み、里親GP参加学生を対象にCMCホールで、コミュニケーションセミナーを開催しました。
里親学生支援室員でもある医療文化学講座(行動科学)・石川ひろの准教授によるセミナーで「人の話を聴くスキル」と題して、高コンテクスト-低コンテクスト・コミュニケーションを意識して使い分けること・聴くことの重要性・解読・記号化などに関して、例をあげながら分かりやすく説明を受けました。
里親GPの事業としては今回はじめての試みで、里親の先生やプチ里親の方々、訪問先の地域の方々とのコミュニケーションの取り方を、もう一度再認識して今まで以上のコミュニケーションが図れるようにということから企画しました。1回だけにとどまらず今後も回を重ねて開催していければと考えています。
6月16日(水)の昼休み、「『里親』プログラム」に新たに参加した第1学年の学生16名(新規23名のうち)と学内室員との懇談会を、CMC(クリエイティブモチベーションセンター)ホールで開催しました。
室員の紹介の後、学生からプログラムに参加したきっかけや出身地、滋賀県に対するイメージ等について自己紹介を行いました。
また、垰田室長からは、事業の趣旨説明に加え、『里親』の先生とのマッチング方法・交流について、今年度実施予定の室員の石川准教授による「コミュニケーションセミナー」・地域医療に関する「FD研修会」・彦根・米原・伊吹山方面での「宿泊研修」等の案内がなされました。
このプログラムを新聞報道等で知って入学したという学生もおり、地道な活動が広がりつつあることを確信しました。
「甲賀地域の医療と歴史・文化を学ぶ」と題し、3月8日(月)〜9日(火)の2日間、甲賀市と湖南市で宿泊研修を実施しました。
3月に入って寒さのぶり返す中、県下でも最低気温を記録するところとして有名な甲賀地域での研修でしたが、訪問先の病院では大勢の方々のご協力により、体験なども盛り込んでもらうという大変熱い研修となりました。
1日目は、石部医療センターの外観見学のあと、県下で唯一リハビリテーションの精神に基づいた医療等を展開されている甲西リハビリ病院を訪れました。田中院長のご挨拶、本学9期生の薦田先生から概要説明を受けたあと、本学8期生の乾先生や牧浦先生の案内で訓練室や回復期病棟などの施設見学をさせていただきました。多くの患者さんが回復のためリハビリに励んでおられ、それを手助けする多くのスタッフの姿がみられました。皆さんの明るい表情が印象的でした。

その後、里親で本学3期生の佐藤先生が開業の眼科医院を外観見学しました。広い駐車場には所狭しと患者さんの車が並んでおり、お忙しいにも関わらず、参加学生にご挨拶いただくなど先生のひととなりが伺えました。
それから小堀遠州の作と伝えられる蓬莱庭園で有名な大池寺を訪れご住職のお話を伺いながら庭園の見学や本堂の拝観をしました。
昼食後は、里親で本学2期生の渡邊先生はじめ多くの本学卒業生が勤務されている公立甲賀病院の訪問でした。富永院長から歓迎のご挨拶と病院の現状等について説明を伺い、院内見学のあとには、地元の老人クラブや糖尿病患者の会の方など、日頃病院を支えておられる市民の方々にも参加を呼びかけていただき交流会(意見交換会)を設けていただくなど大勢の方々にご協力いただきました。
その後、水口医療センターの外観見学を済ませて宿泊先のホテルレイクヴィラへと移動しました。標高700メートルというところに建つホテルは、ゴルフ場併設という広大な敷地にありました。
ホテルでは、午後5時15分から、交流会(第1部)として甲賀保健所長の嶋村先生と本学6期生で水口医療センターにお勤めの浅嶌先生のお二方から地域医療の現状や、医療に関わる大変興味深いお話を伺いました。引き続き交流会(第2部)では、訪問先の病院等からも多くの先生方のご参加をいただき、より一層充実した交流の場を持つことができました。
その後学生は、学生同士交流会としてゲームをするなど、楽しいひと時を過ごし親睦を深めました。
2日目は、あいにくの冷たい雨でしたが、ボランティアガイドの方の案内で、信楽の町を散策しました。丸倍の工房では陶器が焼き上がるまでの工程の説明をうけたり、実演を見せてもらったりしました。また奥田忠左衛門窯では珍しい登り窯も見学することが出来ました。至る所にある大小様々なたぬきやかえるの置き物がみんなを迎えてくれていました。その後、県立陶芸の森へ移動し、陶芸館は展示物入替のため入館できませんでしたが、信楽産業展示館には窯ごとに出来上がった製品の展示がされており、身近なものから、大変高価なものまで見学することが出来ました。
昼食のあとは、研修最後の訪問先国立病院機構紫香楽病院です。 ここでは、山形院長のご挨拶、本学1期生で副院長の鳴戸先生や看護師の方から概要説明を受けた後、5〜6人の小グループに分かれて、同病院における医療の主体の一つとされている重症心身障害児(者)医療の施設見学をはじめ、大変貴重な体験をさせていただきました。食事介助など看護師の方の説明を受けながら、慣れない手つきで食べ物を患者さんの口に運ぶ学生の姿が神妙でした。また抱っこしてもらって喜んでいる子供さんの姿がとても印象的でした。あっという間の1時間30分が過ぎ、信楽を後に大学への帰路につきました。
今回の宿泊研修においても、本当に大勢の方のご協力を得て、大変すばらしく、貴重な経験をすることが出来ました。学生たちも研修を重ねるごとに、新しい発見と新たな想いを抱いていることと思います。
お世話になった皆さま、本当にありがとうございました。
なお、甲西リハビリ病院ではNHK大津放送局・中日新聞大津支局・びわこ放送の、公立甲賀病院ではNHK大津放送局の同行取材がありました。
クサツエストピアホテルにおいて「里親GP」事業の一環である「FD交流会・意見交換会」を開催しました。
当日は、学生と里親・プチ里親の方々だけではなく、医学科・看護学科の後援会の役員の方にもご出席をいただき30名余りによる研修・意見交換会となりました。
最初に垰田室長から、「地域『里親』による学生支援、2009年の取り組み」と題して、プログラムの経過や今後の課題等についての報告があり、研修会が始まりました。
また、永田事業推進責任者からは、「学生教育の現状」というテーマで、滋賀医科大学における学生教育の今昔等について講演を行いました。
その後、出席者の自己紹介などを含め意見交換が行われ、予定の2時間を超える有意義な時間となりました。
参加の学生たちにとっても、日頃メール交換が中心の里親の先生方と直接お話しできるよい機会になりました。
また当日は、NHK(大津放送局)と中日新聞(大津支局)から取材に来られ、研修・意見交換の見学と出席者へのインタビューなどをされました。
お忙しい中、ご出席いただきました皆様、ありがとうございました。
垰田室長の報告の様子 永田事業推進責任者の講演の様子
里親の先生とインタビューを! 出席者から一言(プチ里親徳田さん)
記念撮影
2月1日(月)大阪新阪急ホテルにおいて、独立行政法人日本学生支援機構の主催により【平成21年度「新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラム」・「大学教育・学生支援推進事業(学生支援推進プログラム)」意見交換会(近畿地区)】が140名を超える参加者のもと開催されました。
この意見交換会の目的は、上記のプログラムに選定された大学等の取組内容等について、広く情報提供を行うことで、本学も平成19年度に選定の「地域『里親』による医学生支援プログラム」の取り組みについて、里親学生支援室長(社会医学講座・衛生学部門准教授)である垰田和史先生がプログラムの立案経緯・滋賀県の医療の現状や宿泊研修の写真などを資料として提示しながら事例紹介を行いました。
続いて神戸大学・聖泉大学・京都光華女子大学短期大学部からも事例紹介があり、その後、活発な意見交換が行われ、盛況のうちに閉会しました。
講演の様子
滋賀医科大学では、地域住民の皆さま一人ひとりがいつまでも健康で長生きできるよう、身近な健康管理について知識を深めていただくため『地域「里親」による医学生支援プログラム』(略称「里親」GP)事業の一環として、「健康教育学習会」を10月22日(木)貴生川公民館(甲賀市水口町)・10月29日(木)今津東コミュニティセンター(高島市今津町)の2会場で開催しました。
里親学生支援室長である、本学社会医学講座の垰田和史准教授による『ころばぬ先のつえ ー滋賀の医療とつえの話ー 』という身近なテーマでの講演で、滋賀県の医療の現状や医師の実情などについて、調査結果に基づいた分かりやすい内容に、参加者も興味深く聞き入っておられました。講演終了時には、日頃の生活に関連づけて、いくつか質問などもありました。
ご参加いただきました皆さま、ありがとうございました。
貴生川公民館にて
今津東コミュニティセンターにて
10月24日(土)・25日(日)に滋賀医科大学の学園祭(若鮎祭)が開催され、里親学生支援室もブースを設けました。
福利棟の一角を借りて事業のPRポスターや「里親学生支援室だより」の拡大版、宿泊研修の写真・新聞掲載の記事等を展示し、また「学生支援ニュース」等の発行物については気軽にお持ち帰りいただけるようにするなどして事業のPRに努めました。
学生の保護者の方々をはじめ、一般の方々も足をとめて質問されるなど、多くの方にこの事業に対して少しでも関心を持っていただけたのではないかと思います。
地域「里親」ブースの様子
また、別のエリアでは宿泊研修でお世話になった「東近江市」が研修をきっかけにブースを開設され、医療・福祉事業等の活動状況の報告展示や地元の手づくりパンやジェラートの販売などにより盛んに市のPRをされていました。

「湖東地域の医療と歴史・文化を学ぶ」と題し、9月3日(木)・4日(金)の2日間、近江八幡市と東近江市を中心に夏期の宿泊研修を実施しました。
今回は1年・2年合同で、本年度は新入生の加入も多く、教職員を含め総勢約50名での実施でしたが、天候にも恵まれ大変内容の濃い研修となりました。
1日目は、湖沼の島に人が住む例は世界的にも少なく、琵琶湖最大の島である「沖島」を、唯一人々の足である「船」で訪れました。ボランティアガイドによる説明を聞きながら、島の人々の生活の様子、由緒ある寺院・神社、島の詳しい歴史などがわかる沖島資料館、児童8人・園児2人という沖島小学校・保育園などを見学しました。
また、地元医師会の先生方が交代で週1回往診し島民の健康を守っている沖島診療所(公民館の一部を利用)の内部も見せていただきました。
午後は、ボランティアガイドの案内で、市街の一角から往時の面影を残す新町通りや八幡堀などを通り日牟禮八幡宮まで散策しました。
その後、前身の「近江八幡市民病院」から2006年に移転・新築された「近江八幡市立総合医療センター」を訪問し、概要や館内説明のDVDを視聴後、1階フロアーを見学しました。
宿泊場所の「琵琶湖コンファレンスセンター」へ移動後、 午後6時からは交流会(第1部)として、「里親」・「プチ里親」の方々の参加もいただき、地元医師会の副会長で滋賀医科大学2期生の山本克與先生、地元開業で同じく8期生の石塚千恵先生、東近江市地域医療次長の森島章氏のお三方による地域医療の現状や地元で医療にたずさわる先輩としての想い等について貴重なお話を伺いました。
また、部屋を移動し引き続き開催の交流会(第2部)では、夕食をとりながらご参加いただいた皆さんからお話を伺いつつ、意見交換などしながら和やかな中にも充実した時間を過ごしました。
その後、学生は学生同士交流会として、企画担当の案によるゲーム等で、楽しいひと時を過ごし親睦を深めました。
2日目は、1995年移転・新築されたにも関わらず医師不足のため東近江市における病院再編の議論にあがっている「東近江市立能登川病院」の外観見学の後、「ヴォーリズ記念病院」へと向かいました。
「ヴォーリズ記念病院」では、滋賀医科大学3期生の周防正史院長より概要説明をうけた後、リハビリ病棟等の院内見学(内回り)とヴォーリズ建築のひとつである礼拝堂などの建物見学(外回り)との2班に分かれて見学させていただきました。ここでは、ケアハウスやホスピスなど高齢化社会が避けて通ることのできない状況を目の当たりにし、また時代と地域のニーズを踏まえ、地域に根ざした医療の展開に学生たちも真剣な面持ちで説明に聞き入っていました。
午後はここもまた医師不足の問題を抱えている「東近江市立蒲生病院」の外観見学の後、「八日市大凧会館」へと向かいました。
会館に入るとすぐ目に飛び込んでくる100畳敷きの大凧、学生からはあまりの大きさに歓声が。その他所せましと展示された、成人の日の凧や世界の珍しい凧を見て会館を後にしました。
研修の最後は「国立病院機構滋賀病院」でした。この病院の院長も滋賀医科大学3期生である井上修平先生です。
「滋賀病院」では概要を事務長よりお聞きし、同じく5期生の川口晃統括診療部長らの案内により、結核病棟や検査・放射線・手術室等日頃稼働している各部署の他、医師不足のため閉鎖を余議なくされている病棟も見学させていただきました。その後、院長先生他、たくさんの方々のお見送りの中、大学への帰路につきました。
ご協力いただきました皆様のおかげで、大変有意義な2日間をすごすことができました。学生たちにとって、今後の自分たちの役割を考えるとてもいい経験になったと思います。
お世話になった皆様、本当にありがとうございました。
7月6日(月)の昼休み、「『里親』プログラム」に参加している学生(1年・2年)に集まってもらい、CMC(クリエイティブモチベーションセンター)ホールで、夏期宿泊研修についての懇談会を開催しました。
垰田室長から企画の概要について説明があった後、訪問先などについて意見交換を行いました。
今年度は9月3日(木)?4日(金)の2日間、湖東地域(近江八幡市・東近江市)で研修を行うことになっています。
今後は、各学年3名ずつ選出された企画担当学生の意見等も活かして計画をつめていくことになりました。
その後、7月17日(金)の昼休みに里親学生支援室で、垰田室長と企画担当学生6名の参加を得て、1日目夜の交流会の内容(参加要請したい地元の方々など)等について意見交換を行いました。
(滋賀病院及び周辺の医療環境をとおして)
日 時 : 平成21年6月22日(月)
午後5時30分〜午後7時00分
講 師 : 独立行政法人国立病院機構
滋賀病院 井上 修平 院長
会 場 : 臨床講義室3(臨床講義棟2階)
本学医学科3期生で、医師不足が地域の問題となっている滋賀県東近江地域の中核病院の院長として、日夜、診療活動や医師不足対策に奮闘されている井上先生を講師としてお招きし、里親学生支援室と地域医療システム学講座との共催で行いました。
参加者は教職員のほか、学生や学外の方々(里親・プチ里親・後援会)など70名を超え、講演後には活発な意見交換が行われました。
研修会風景 意見交換の模様
☆ご多忙の中、多数ご参加いただきまして、ありがとうございました。
「湖西地域の医療と文化を学ぶ旅」と題して去る2月20日(金)・21日(土)の2日間、雪の舞う中、高島・朽木方面で宿泊研修を実施いたしました。
1日目は、救命救急センターに始まる急性期医療の提供や、非常災害救護の拠点であり災害基幹センター機能を有する大津赤十字病院を見学後、中町商店街の様子を観ながら近江八景のひとつ「三井の晩鐘」で有名な「三井寺」を拝観しました。
午後は、琵琶湖の西北部一帯を担う総合医療施設として機能している公立高島総合病院を訪れました。青野病院長のご挨拶のあと、滋賀医大の卒業生でもある脳外科医の森田先生から施設についての説明や高島地域の救急搬送における困難な医療の現状等お聞きしました。その後、人口透析設備や病棟など院内施設の見学をさせていただきました。
次に、朽木に向かい特別養護老人ホーム「やまゆりの里」を訪問しました。施設職員の方から入居者のお部屋等施設内をご案内いただき、利用者に優しい快適な施設で過ごされる生活の様子を拝見させていただきました。
朽木診療所の野村先生からは朽木地域の地形的な特色、積雪期の厳しい自然の中での生活の様子、また診療所では医療だけでなく保健や福祉も含まれる地域包括ケアを行っていることなど巡回診療についてもお話しを聞くことができました。そして診療所内を見学させていただいた後、宿泊先の「グリーンパーク思い出の森」へと移動しました。
夕食は高島市役所の清水さんの計らいもあり、郷土料理である「猪鍋・なれ鮨」などを賞味しながら里親の松本先生ご夫妻や朽木診療所の野村先生、高島市健康推進課の職員の方々、保健師や看護師のみなさまとの交流懇談会を開催しました。
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2日目は、明け方からあたりは雪化粧となり、積った雪ではしゃぐ学生の姿がみられました。「グリーンパーク思い出の森」をあとにして足利庭園・関西花の寺二十五カ所の一つとして知られる「興聖寺」へ向かい、ご住職からの講話のあと本堂内に奉られている本尊釈迦如来像坐像を拝み、お寺の歴史や地域の暮らしにまつわる経験談をお聞きしました。
また安曇川の中江藤樹記念館では滋賀県高島市出身で「近江聖人」としてたたえられている儒学者「中江藤樹」の遺品などの展示品も見学しました。
午後からは、滋賀医大の卒業生の松本先生が開業されている「まつもと整形外科」を訪問させていただきました。地元の視点をふまえた医療の在り方や開業の工夫など学生の興味を惹くお話しをしていただき、質問も飛び交い、また医院の機器類に触れることができ、実のある研修を受けることができました。
新旭町では「針江 生水の郷」へ。地元のボランティアガイドによる説明を聞きながら今も各家庭に残る「かばた」を見学したり、湧水の味見をしたり「梅花藻」を観たりと地元の生活や自然に触れることができました。
一同は2日間の大変有意義な研修を終え、大学への帰路につきました。
2009/1/23 (金)
FD研修会(交流会)
草津エストピアホテルにて 19:00?21:00
里親の先生方、プチ里親のみなさま、医学科ならびに看護学科後援会役員の方々
をお招きし、プログラム参加学生および学内外支援室員との交流会を実施しました。
プログラムについての感想、さまざまな立場から医学部学生に伝えたい思い等、
貴重なご意見を頂戴しました。
また、学生にとりましては、普段はメールを通しての交流が主ですが、マッチン
グしている里親の先生との初対面も実現し、更なる交流が深まりました。
☆お忙しい中、多数ご参加いただきありがとうございました!